働くおにいさんブログ一覧

2019/09/02

俺たちの秋は、アイスクリンの製造を終わったときに始まるからな~。
9月いっぱいは作ることになりそうだし、やっぱ今年も10月からじゃない?
今日はいつもの女子高生たちが、私服で来てた。
友達の家で、夏休みの宿題を仕上げるんだって。ギリギリすぎんだろ!
とはいえ、俺もいつも最終日に兄ちゃんにヘルプコールして、滅茶苦茶怒られながら手伝ってもらってたな~。
俺の夏休みの自由工作は、全部兄ちゃん作だった記憶がある。
たぶん上手すぎてばれてたよね。兄ちゃん、すげえ几帳面に作業するんだもん。
小学生の腕じゃああはならなかったよ~。小鳥の巣箱とか。

2019/09/02

は……遥の奴、余計な写真を……! そういうのは、裏でこっそり寄越すものだ。
そ、それはともかく、確かに旅先での祝い事というのは特別な感じがするものだな。
単なる旅行が、我々にとってもより心に残るものになった気がする。
それはともかく、身体を休める日を設けたにもかかわらず、休み明けというのは頑固な疲れが残っているものだな。
仕事に支障はないが、帰宅して夕食を済ませると、ついソファーで眠り込んでしまう。
昨夜は知らないうちに九条にベッドに運ばれていて、明け方に目が覚めて驚いた。
ありがたいが、同じ男として、楽々と抱えられてしまうことは少しばかり悔しい気がする。
というか、運ばれても気付かないほど、俺は九条に気を許しているんだなと再確認した。
無論、そうあるべきなんだが。

知彦

2019/09/02

旅行中にスマホで撮った写真をお互いにネットにアップして、四人でシェア。
眺めているだけで、まるで修学旅行みたいな楽しさが甦ってくるな。
遥君の希望で、今年の彼の誕生日は旅行初日の夜にお祝いしたから、刺身の舟盛りと、持ち込みさせてもらったバースデーケーキが一緒に写っていて、何だか面白い光景だ。
どちらかの家やレストランでお祝いするのもいいけれど、旅先っていうのはとても特別な感じがして、いい雰囲気だったな。
僕も来年は、思いきってそれをおねだりしてみようかな。
それにしても遥君、大野木先生のほっぺたにキスする九条さんの写真なんて、いつ撮ったんだろう……。僕はそんな現場は目撃していないと思うんだけど。

九条

2019/09/02

ずいぶんゆったり過ごして英気を養ったと思ったのですが、やはり移動するだけで、人は疲れるものなのですね。
二人して、昼過ぎまでグッスリ眠ってしまいました。
起きてから、えっちらおっちらと荷ほどきです。
昨日、冷蔵庫や冷凍庫に入れなくてはならないものだけ取り出して、あとはほったらかしだったので、洗濯をしたり、片付けをしたり。
二人で手分けをしたら、わりに早く済みました。
旅行中は贅沢をしたので、遅いお昼はそうめんとちょっとした薬味だけに。
差し向かいで食べている先生の鼻の頭がちょっと赤いのは、海水浴の名残ですね。
頬まで赤くなってきたのは、僕がじっと見つめているのをとっくにご存じだからでしょうか。

2019/09/02

最後の朝は早起きして、深谷さんと二人、最後の一泳ぎをしてきた。
兄ちゃんと九条さんはウダウダ寝てたみたいで、帰ってきた俺たちを見て呆れ顔だったけど、だって、ギリギリまで泳ぎたいじゃん!
朝飯には、昨夜、俺たちが釣ったイカの刺身をつけてくれた。そういうの、嬉しいな。
色々親切な宿だったから、また来たいねって言い合って、チェックアウトした。
今回は車じゃないからあんまり買い物はできないけど、それでもちょこちょこ、帰りに海産物を買った。こういうところに来ると、何故か干物が食べたくなるんだよね~。
列車に乗るなり、俺は爆睡。深谷さんもそうだったみたい。
下りてから、九条さんに、二人とも馬鹿みたいに口開けて寝てる写メを見せられた。
くっそー! 兄ちゃんと二人でニヤニヤ見てたんだな! で、俺たちが寝てるのをいいことに、二人でイチャイチャしてたんだなー!

2019/09/02

旅行の間は、四人で一室なので、何となく修学旅行のような趣がある……のは賑やかでいいんだが、久しぶりに、俺も九条も、遥の寝相の悪さの被害を受けた。
眠っていたら、上を転がっていかれるんだ。たまったものではない。
あれに毎晩耐えているのだから、深谷は大したものだと感心した。
それはともかく、楽しい時間はすぐに過ぎるものだ。明日はもう、帰らねばならんのだな。
最後の夜は、宿の主人の勧めで、他の客たちと相乗りで、夜釣りに出た。
イカが釣れると聞いていたのだが、俺が釣り上げたのは太刀魚だった。
我ながら驚いた。他の三人は、順調にイカを釣っていたが、俺は太刀魚一尾だけだった。
持ち帰った魚は、宿でさばいて急速冷凍してくれた。持ち帰る間くらいは、余裕で保つそうだ。
帰ってから眠るのが惜しくて、九条と二人、浴衣に丹前で海辺を散歩した。
夜風が冷たいと感じた次の瞬間、そっと手を繋いでくれる九条は、本当に不思議な奴だ。
俺のことなら、何でもわかってしまうんだな。

知彦

2019/09/02

昨日は、昼過ぎに宿に荷物を預け、僕と遥君は早速海へ!
宿から歩いて10分くらいの海水浴場は、ほどよく賑わっていた。
他のお客さん曰く、小さいクラゲがチラホラいるらしいので、気をつけなくちゃね。
南国の海みたいにエメラルドグリーン!ってわけじゃないけど、気持ちのいい海だ。
砂浜には、何かわからないけど、カラカラになった黒い海草がいっぱい散らばっていた。
海の家でパラソルとビーチマットを借りて、夕方まで思う存分泳いでから宿に戻ったら、チェックインを済ませておいてくださった大野木先生と九条さんと合流。
お二方は、宿の周辺を散歩したり、小さな美術館を見に行っておられたとか。
四人いると、夕食には刺身の舟盛りが出て、四人で写真を撮りまくった。
そして、今日は改めて、四人で海へ! 夜は、昨日の和食とがらっと変わって、テラス席でバーベキューらしい。それも楽しみだ。

九条

2019/09/02

夏でもクーラーのおかげで密着が許される……というのはまったく同感です。
などと言っている場合ではなく、今日から三泊四日で、大野木先生曰くの「兄弟旅行」です。
遥君と僕、先生と深谷さんが「義兄弟」だと思っていると、そんな言葉で伝えてくださる先生が愛おしいです。
行き先はそう遠くない海辺の町ですが、今回は民宿ではなく、大人の旅行らしく落ちついた料理旅館を予約しました。
食事が美味しいそうなので、楽しみです。
別に海から遠い場所に住んでいるわけでもないのに、列車の窓から海が見えると、不思議なくらい心が浮き立ちますね。
向かいでは、遥君が日焼け止めを持ってくるのを忘れたと言っていますが、大丈夫、そんなこともあろうかと、僕が三本持ってきましたよ。

2019/09/02

今日から俺たち夏休みーっ!
それなのに、朝いつもの時間に勝手に目が覚めて、がばっと起き上がっちゃった。
寝ぼけ眼の深谷さんに「今日はお休みだよ~」って布団に引き戻されて、うわー、思いきり二度寝していいんだって、凄い幸福感だったな~。
子供の頃は、クーラーをかけて寝ると身体に悪いって言われて、汗だくで寝てたけど、今は緩くかけたまま寝てる。
そのほうが、体調もいいみたい。
それに、そのおかげで、二度寝ついでに深谷さんとイチャイチャしても暑くないよね~。
へへ。夏休みっていいなあ。

知彦

2019/09/02

フィットネスクラブのプールじゃ楽しめないかな……と思いきや、夜でも社会人向けの自由参加のアクティビティがあって、なかなか楽しかったので、今夜も遥君と行ってみた。
一昨日は、両腕に小さなフロートをつけてやるヨガだったけれど、今日は水中でエアロビクスだった……!
水の中で音楽に合わせて踊ったり、パンチやキックをしたり……遥君は大はしゃぎだったけど、僕は少しバテたかな……。
何故だろう、水中姿勢を保つのが少し下手みたいだ。遥君はとても上手!
会員になるほどは通えないと思うんだけど、フィットネスジム、なかなか楽しいなあって言い合いながら、回る寿司を食べて帰った。
食べてる最中から、ふたりとももう眠くて眠くて……。水の魔力だなあ。

九条

2019/09/02

ついに念願のプールに行かれたんですね。よかったです。
僕たちは、平日にプールに行く体力はちょっとないので、今夜は頂き物の西瓜を切って、屋上の庭でいただきました。
蚊取り線香を焚いて、キャンドルの光でテーブル周囲を淡く照らして。
三階分をどうやって上がったのだろうと不思議に思いますが、夜は既にリリリ……と秋の虫が鳴き始めていて驚きました。
まだ、決して涼しいとはいえない気温なのに、虫は季節を先取りしているんですねえ。
そして、冷たい西瓜を楽しみながら、ただ静かに虫の音に耳を傾けていられるひとときに、心が癒されました。
沈黙が苦痛でない人が傍らにいてくださるというのは、嬉しいものです。

2019/09/02

ずっとプールプール言ってたら、深谷さんがとうとう、「わかった、行こう」って言ってくれた!
俺は、芋の子を洗うようでも、とにかくプールへ行きたいんだー!
てっきり週末の話なと思ってたら、「今日の仕事が終わってから行こう」って。
えっ? まさか……って思いながら外で待ち合わせたら、夜遅くまでやってるフィットネススタジオのプールだった!
仕事柄、割引券が貰えたりするんだって。凄い!
遊びのプールじゃないから、ボール持ってバチャバチャとかはできなかったけど、アクティビティの水中ヨガ、面白かった。
水の中でポーズを取るの、すげえ難しいの。深谷さん、やり損ねて沈没してた……。
クロールで深谷さんと競争したり、ガチで泳いでスッキリ!
でも、泳いだ後って何故か、凄く眠くなるね……。ふわああ……。

2019/09/02

先週から、深谷がプールのことばかり検索しているので、「そんなに人がいないプールが希望なら、家の風呂に水でも張ったらどうだ」と思わず冗談を言ったら、真顔で「それはもうやってるんですが、やっぱり広さが……」と言い返されてしまった。
やっているのか……。
帰宅してその話をしたら、九条が「うちでもやります?」と真顔で訊いてきた。
さすがに浴槽に水は……いや、温水プールくらいなら気持ちがいいんだろうか。
少し心が動かんでもなかったが、さすがにその光景を想像すると、理性がブレーキをかけた。
九条は少し残念そうだったが、我々は大人しく、水に浸かりたければプールへ行くとしよう。

知彦

2019/09/02

昨日は日が落ちる前、少し早い時間に予約を入れて、遥君とビアガーデンに行ってきた。
正直、都会のビルの屋上じゃ、全然涼しくなくて、ずっと備え付けのうちわが手放せなかった。
だからこそ、冷たいお酒が旨かったな~。ビールもいいけど、本物のフルーツを搾って作るサワーが美味しくて、二人で色んなフルーツの奴を飲んだ。
料理も、冷たいものはバイキングで、熱いものはオーダーで頼めて、最近のビアガーデンは凝ってるなあ。
だけど本気で暑かったから、せっかく忘れていたプールのことを思い出してしまって、ふたりでプールに行きたい熱が再燃……。
どこか、人が多すぎないプールを探さなきゃ。

2019/09/02

お盆なので、昨日の夕方から九条が実家に帰った。
俺は留守番をしながら、家でのんびりしている……んだが、さっきから、九条からLINEがしょっちゅう入る。
どうやら、法事のため訪れた郷里の寺で、仏花を生けているらしい。
大きな花瓶だから、花も大量で、大変そうだ。きっと、四苦八苦しているんだろう。
それでも、掃除の行き届いた境内や、池の大きな蓮の花の写真が、次々と送られてくる。
さっき、「どうせならお前の顔が見たい」とメッセージを送ったら、「明日の夜、僕に再会したときの感動が薄れそうなので嫌です」と断られた。
そんなことは……ないと思うのだが。
しかし、花を挿す九条の手が写っているのを眺めながら、その手に触れたいとは思った。
写真を見ているだけで、温かな手の感触が甦ってきて、何故か、ひとりで少し照れた。

九条

2019/09/02

法事のため、この週末は実家に帰るのですが、何しろ両親の隠居先が「実家」になってしまったものですから、「故郷」とは違うのですよね。
ほとんど見知らぬ土地へ帰るという不思議な現象に、毎回、軽く混乱します。
新幹線に乗ってしまえば、あとはゆったりくつろぐだけで、そうなると、隣に先生がいらっしゃらないのが寂しくてなりません。
車内販売のアイスクリームも、二人でなければ食べる気になりませんね。
用意してきたお夕飯を食べてくださっているだろうか……と気にしていたら、きれいに空っぽになった食器の写真が送られてきました。
添えられた「ごちそうさま、美味しかった」の文字が、先生の声で再生されます。
でも、そのすぐ後に追加された「いや、お前と一緒に食べるときほどは美味しく感じられなかった。申し訳ない」というのは駄目です。
すぐに引き返して、抱き締めてしまいたくなるじゃありませんか。

知彦

2019/09/02

遥君があんまりプールプールって言うから、僕までプールに行きたくなってきて、昼休みにネットで近場のプールを調べてみた。
波があるプールとか、スライダーの凄い奴があるプールとか、いくつか見つかったけれど、どこも夏休み中は凄い混雑なんだろうなあ……。
多少混んでるのは賑やかでいいけど、あちこちで何十分も行列したり、芋の子を洗うみたいな中で水につかるのは、ちょっとなあ。
なんだかホームページの混雑情報を見ていたら、だんだんグッタリしてきて、結局諦めてしまった。
帰ったら、遥君がやけにご機嫌だった。
どうしたんだろうと思ったら、お客さんからビアガーデンの招待券を貰ったんだって。
すっかりプールのことは抜け落ちて、頭の中はビアガーデン一色になったみたいだ。
ホッとはしたけど、僕は何だかちょっとやりきれないよ……!
ああでも、ビアガーデンは楽しみだね。さっそく、週末の予約を入れた。
プールのことは、当分忘れていてもらおう。

2019/09/02

夏休みで里帰り中の子供たちが、お店にたくさん来てくれて嬉しい!
「毎年、ここでアイスクリンを食べるのが楽しみなのよ」ってお母さんが言ってくれて、なお嬉しい!
だけどよく考えたら、あの子たちは夏休みしかここに来ないから、そうなると、うちはコッペパン屋っていうより、アイスクリン屋のイメージなんだなあ。
それはそれでビミョーなんだけど、でもまあいいや。
誰かの懐かしい思い出に残る味になれたら、それが何より嬉しいよね。
それにしても、プール帰りの子供たちを見てるとうらやましいなあ。
俺もプール行きたい! 冷たい水をバチャバチャしたい!
そう言ったら、深谷さんが「水風呂でもする?」だって。
それでもいいけど、でもやっぱプール!

2019/09/02

「こんなものまで運べるほどよくなりました!」と、患者が、庭で採れたというかぼちゃを持ってきた。
せっかくなので、受付カウンターの上に飾って、とうぶん皆で眺めて楽しむことにした。
「ハロウィンまで保つだろうか」と何げなく言ってみたら、皆にいっせいに、「ハロウィンのかぼちゃはオレンジの奴ですよ!」と突っ込まれてしまったのだが、あの種類のカボチャでないと駄目な行事なんだろうか……。
帰宅して九条に訊ねてみたら、「それはわかりませんが、あのオレンジのカボチャは彫刻しやすいんです。煮物にするカボチャでランタンを彫ろうと思うと、大変な仕事になりますよ」と真顔で言われた。
なるほど、そういうことか……。
あのかぼちゃは、悪くならないうちに、料理をする医局員で分けてもらうとするか。

九条

2019/09/02

猛暑のせいか、お盆前なせいか、仏花のご注文以外はあまりなく、お店はとても暇です。
なので、花も売れ残るということで、アレンジメントの練習がはかどります。
大野木先生が夕食のときに、「テーブルの上に花があると、とても贅沢な気持ちになるが、店は大丈夫か?」と心配してくださいました。
ご心配には及びませんとお答えしたらホッとしておられましたが、自営業は大変だな、と一言。
確かに、経営面の不安定さは悩みどころではあります。
でも、先生のように部下全員に細やかに気を配るようなことは、僕にはできません。やはり、適材適所ということなのでしょうか。

知彦

2019/09/02

猫でご縁ができたお婆さんの家に、遥君と二人でご機嫌うかがいに。
暑い日が続くから心配していたんだけど、猫もお婆さんも元気だった。いや、猫は畳の上で大の字にのびていたけれど。
ちょっと気になっていたので、去年買ったというエアコンを見せてもらったら、やっぱりけっこう汚れていた。
お婆さんは小柄だし、踏み台に乗るのが怖いから、掃除ができないんだよね。
で、僕と遥君とでちゃちゃっと済ませてきた。これで、効きが少しでもよくなるといいんだけど。
猫を可愛がってくれているお礼のつもりだったのに、お土産に貰い物だけどって、大きなスイカを持たせてくれた。
冷たく冷やして、夕飯の後にいただこうね。

2019/09/02

蚊取り線香の匂いというのは、全身あらゆるところに染みつくものだな。
食事の後に風呂に入ったのに、まだどこか仄かに臭う気がする……と思っていたら、まさかの眼鏡だった。
なるほど、眼鏡は洗っていないからな。
帰って九条にその話をしたら、笑われるかと思いきや、九条がやけに真面目な顔で、「僕も、髪を結ぶゴムが蚊取り線香の臭いで……」と言い出したので、俺のほうが笑ってしまった。
お互い、盲点だったな。
だが、屋外で食事をするのは、やはりどんなときでも気持ちがいいものだ。
また、二人共が心と時間に余裕のあるときにやろう。

九条

2019/09/02

今週と来週は、お花のお稽古が夏休み。
先週末のホームパーティのために蚊取り線香をたくさん買い込んだので、この夏のうちに使ってしまおうと、なんでもない平日の夜ですが、屋上に蚊取り線香を焚いて、外でいつものおうちご飯を二人で食べてみました。
メニューは何のことはないそうめんと野菜天ぷらでも、屋上のテーブルの上にキャンドルをいくつか置いて、揺らめくあたたかな光の中で食べると、とても特別なもののように感じますね。
ですが、場所が場所だけに、救急車の音がするたびに先生がビクッとなさるのがお気の毒でした。
やはり、お医者様は科が違ってもオフでも、気になるものなのだなあ……と思ったら、「臨床実習で救急を回っていたときのトラウマで、救急車の音にはナーヴァスなんだ」と照れ笑いしておられました。
いったいどんなトラウマが……いえ、楽しいお食事の最中にトラウマについて語っていただくのは申し訳ないので、それきり話題を変えてしまいましたが、気にはなります。

2019/09/02

今日は、深谷さんは装具を作るお店を訪ねる用事があって、そこから直帰だっていうから、夕方、店を閉めてから街で待ち合わせ。
俺、どうしても新しくできたかき氷屋さんに行ってみたかったんだよね~。
そしたら、もうすぐ晩ごはんの時間だっていうのに、行列。
だけど、根性で並んで入ったよ。だけど、汗だくで入った店が超涼しくて、氷が出てくる前に身も心も冷えちゃうあるある状態だった。くうー。
あと、かき氷は斬新すぎて、ちょっと俺たちの趣味じゃなかった。氷はやわらかい軽い感じで、凄く良かったんだけど。
だからこそ、もっと氷の良さが味わえる素朴なフレイバーで食べたかったなあ。
カスタードとかさあ、要らないんだよ!って帰り道、二人で文句を言い合ったりした。
で、ホントに冷えちゃったから、帰りにあっついお蕎麦を食べて帰った。
天ぷら蕎麦は期待したより美味しかったから、これでプラマイゼロってことにしとく。

知彦

2019/09/02

明日はちょっと早く職場を出て、行かなくてはいけない場所があるので、今日はいつもより予約をたくさん取った。
なので、てんてこまいになるのはわかっていたんだけど、そんな日に限って新患さんも多くて、一日が終わる頃にはヘロヘロになってしまった。
で、みんなが帰った後にまだ日誌を書いていたら、忘れ物を取りに帰って来た大野木先生が、「まだいたのか」と驚いた顔をしたと思うと、すぐ出て行ってしまった。
ん……?と思っていたら、しばらくして戻ってこられた大野木先生の手には、紙袋が。
「帰ってから食事の支度では大変だろう」って、駅前の店でお寿司を二人前(帰って開けたら軽く四人前は入っていた)買ってきてくださったのだった。
驚きすぎて、お礼を言うのがやっとだったけれど、とても嬉しかった。
職場ではこれ以上ないくらい頼もしい上司が、プライベートでは義理のお兄さん的な人だなんて、僕は幸せだなあ……。お寿司、とても美味しかったです。

2019/09/02

今日から八月だな、と朝起きてカレンダーを見たとき、ついそう言ってしまったんだが、答える声はなかった。
そうか、九条は今朝は夜明け前に起きて、遠くまで仕入れに行くと言っていたな……と思うと、自分でも滑稽なくらい寂しくなってしまった。
いい大人が、なんたるざまだ。
しかも、朝の慌ただしいときに、九条が俺のためにおにぎりを作っていってくれていて、余計に切なくなってしまった。
幸せすぎても、優しくされすぎても、人間は胸が苦しくなるものなんだな。
出勤まであまり時間がなかったから酷い字ではあるが、置き手紙で、おにぎりの礼と、ねぎらいの言葉を書き残してきた。
もっと気のきいたことが思いつければよかったんだが……気持ちはいっぱいにこめたつもりだ。

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大野木甫
医師の大野木甫
九条夕焼
フラワーショップ店主の九条夕焼
大野木遥
甫の弟でコッペパン専門店店主の大野木遥
深谷知彦
甫の部下で理学療法士の深谷知彦

仕事人である彼らが、昼休みに綴ります。
だから平日12:00頃更新。土日祝日はお休みです(ときどき休日出勤あり…)。

それぞれの恋模様は『お医者さんにガーベラ』『お花屋さんに救急箱』をご覧ください。

Novel 椹野道流
Illustration 黒沢要

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