働くおにいさんブログ一覧

九条

2019/09/02

今朝は、午前中にアレンジメントの納品があるので、早くから準備にかかりました。
そうしたら、出勤前に大野木先生が作業場に来て、作りかけのアレンジメントを褒めてくださいました。
昨夜、些細なことで少しばかり言い合いになったことを気にしておられたんでしょう。
僕が頑固だったのがいけないのに、何だかいつも先生が先に折れてくださっているような気がします。
ただ、そこで謝ると出勤前の忙しいときに話が長くなってしまいそうだったので、お昼休みの頃をみはからい、「夜は何が召し上がりたいですか?」とLINEでお訊ねしてみました。
僕なりのごめんなさいの気持ちを汲んでくださったのでしょう、久しぶりにビーフシチューのリクエストがすぐに返ってきました。
幸い午後はゆったりしたスケジュールです。美味しいシチューを煮込むとしましょう。
「ケーキを買って帰る」というのが、先生からのごめんなさいですね。ふふ。

知彦

2019/09/02

今朝は、受け持ちの患者さんが二人キャンセル。
ひとりは寒すぎて動けないという高齢の方で、もうひとりは胃腸炎。
寒さが厳しいと、どうしても来られない人が増える。
おかげで、いつも何人もの患者さんを同時に見るから慌ただしいところを、来てくれた患者さんを集中的にじっくり見ることができて、いい機会ではあった。
見落としていた小さな問題に気づけたり、十分にお話を聞くことができたり。
難しいとは思うんだけど、定期的に、患者さんひとりあたりに費やせる時間を増やす機会が持てないか、次のミーティングで提案してみるつもりだ。
忙しいのはありがたいことだけど、それを言い訳にしちゃってるところがあったなと、反省。

2019/09/02

早いもので、もう1月が終わろうとしている。
この冬は、何故かあまり熱が上がらないインフルエンザが流行ったせいで、医局内でも罹患するスタッフが多くて閉口した。
患者さんも、悪気なく、というか気付かないままウイルスを持ち込んでしまうので、仕方がない。
予防注射をしていても、かかるときはかかるものだ。
こういうときに、きちんと医局内でカバーし合える、つまり具合が悪いときには休みやすい職場を作っていかねばならんと肝に銘じることになった。
とはいえ、設備もマンパワーも常に潤沢というわけにはいかないので、まさに言うは易く行うは難し、だ。
思えば、遥や九条はひとり職場だから、俺や深谷より遥かに健康管理が重要だな。
お互い、パートナーの健康にはよりいっそう気を配ろうと、昼休み、飯を食いながら深谷とそんな話をした。

2019/09/02

デパートに深谷さんとチョコを買いに出掛けた!
勿論、バレンタインのやつ。お互いお勧めのチョコを買って、交換することにしたんだ。
予算は1500円まで!
それで十分だよねって思ってたんだけど、デパートの特設会場のチョコ、もっと高いやつばっかりだった。
1500円で買えるチョコは意外と少なくて、現地で2000円以内に変更した。
試食もいくつかさせてもらったよ。なんかチョコって旨いもんだなあ……って毎年感動する。いつもコンビニで買うチョコも勿論旨いけど、なんか異次元の高級感がある。
結局、一時間くらいかけてお互いにおすすめのひと品を買い込んで、デパートの食堂でランチ。今日はトンカツにした。
こういうイベント、馬鹿馬鹿しいっていう人もいるんだろうけど、乗っかるのも普段はできないことができて楽しいよね。

2019/09/02

街はもうバレンタインデーか節分の二択だな。
仕事から帰ったら、九条がまだ作業部屋にいて、バレンタイン用のアレンジメントの試作をしていた。
やはりピンクと赤の花で愛らしく華やかに作るのだそうだ。バラやカーネーションやガーベラは見慣れていたが、淡いピンク色のスイートピーの花があまりにも美しくて目を奪われた。
中心から縁に向かって、ピンクが柔らかなグラデーションを作っていて、本当に九条らしい優しい花だ。
俺があまりにも気に入ったので、次の机の上のアレンジメントにスイートピーを使ってくれることになった。楽しみだ。
二日続けて外食とは、と九条は躊躇っていたが、仕事が長引いたときに無理をするのはよくない。俺が作れればいいんだが、それだと余計に大変なことになりそうだから、夕食は九条の作業が終わってから、どこか近くの店に行くことにした。

知彦

2019/09/02

今夜は、近所のお年寄りから、「二人だと鍋物が美味しくないから、来てほしい」というありがたいご招待をいただいて、遥君と二人で夕食をご馳走になった。
老夫婦だと量が食べられないから、鍋がスカスカになって寂しいんだそうだ。なるほど。
僕らが来るからってゴージャスな寄せ鍋ととっておきのお酒を用意してくださって、なんだか申し訳なかったけれど、遠慮したらむしろ悲しませてしまいそうなので、存分に頂戴した。
食後の腹ごなしを兼ねて、家の中で困っているところをできる範囲でサポート。
今度、パソコンかタブレットを買いたいと言っておられたので、お供する約束をした。
僕の患者さんにもお年寄りが多いので、お年寄りが使いやすい機種には興味があるんだ。
遥君は今度、お宅にお邪魔して、白菜の漬け物作りのお手伝いをするとか。うちでも自家製の漬け物が食べられるようになっちゃうかな?

九条

2019/09/02

仕事に大いに役立ちそうな本があるのですが、海外のハードカバーで3万円以上するので躊躇っていますと夕食の席で何となくお話ししたら、大野木先生に「それは買うべきだ」と強い口調で言われました。
「浪費はあまりよくないかもしれないが、仕事に役立つ書籍の購入に躊躇ってはいけない。何なら俺がプレゼントしてもいい」と言われて、慌てて自分で買えます大丈夫ですとお返事しましたが、先生のお仕事に対する真摯さと貪欲さを垣間見ることができて、何だか感動してしまいました。
そう申し上げたら、「いや、医学書が高すぎて、そのあたりの金銭感覚が狂っているだけかもしれない」と照れておいででしたが。

2019/09/02

花粉症の症状が早くも出て来たから、午前に二時間ほど店を閉めて、深谷さんと兄ちゃんがいる病院の耳鼻科へ。
兄ちゃんの同級生っていう先生が診てくれて、今年も薬を出してくれた。
まずまず効くけど、ちょっとだけ眠くなるやつだよ~って言われて、そのちょっとだけってどのくらいだろうってドキドキする。
いや、飲んで効くのは嬉しいんだけど、朝起きられなくなるとマジで困るからさ。
とりあえず、帰ったらすぐ飲んで、夕方眠くならなければオッケーってことにしようかな。
深谷さんにLINEでそう言ったら、「わかった、眠くなったらちゃんと毛布をかけて寝るんだよ!」って返ってきた。
深谷さんは全方位心配性だなあ。嬉しいけど。

2019/09/02

冬は、毎朝、あたたかな布団から出るのがつらい。特に月曜の朝はつらい……という話を何の気なしにしたのは、昨日の昼だったか。
別に配慮してほしかったわけではないのだが、今朝は九条が、ベッドまでマグカップにたっぷりの熱いミルクティーを持って起こしに来てくれた。
開店準備で忙しいのにすまないと詫びたら、エプロン姿の九条は、「あなたが少しでも楽に起きられるなら、このくらい何でもありませんよ」とベッドに腰掛けて笑っていた。
ミルクティも温かかったが、むしろそうした九条の気持ちのほうに温めてもらって、何の苦もなく起きることができた。
俺も九条が苦しいとか嫌だとか思うことをクリアする手伝いがしたいのだが、「特にそういうことは何も……」と言われてしまった。いいことなのだが、少し困る。

九条

2019/09/02

朝起きたらうっすら雪が積もっていたので、庭で小さな小さな雪だるまを作っていたら、物音で目が覚めた先生も、眠そうな顔で出てこられました。
先生も一つ、同じような雪だるまをお作りになったので、玄関先に二つ並べて置きました。
昼間に暖かくなったら、あっという間に解けてしまうかもしれませんが、なんとも愛らしい眺めです。
「すぐに解けるものに、俺たちのようだなどという感慨は言ってくれるなよ」と釘を刺される先生のお気持ちが嬉しくて、朝からニコニコしてしまいました。
かじかんだ手を熱いミルクティで温めるのは、冬の朝の幸せですね。
でも、先生はもう少しお休みになったほうがいいと思います。朝食を済ませたら、二人で二度寝をしましょうか。
ぬくぬくした布団もまた、冬の朝の幸せですもんね。

知彦

2019/09/02

寒い日が続くので、年明け初めてのミネストローネを仕込んだ。
同僚が最近燻製に凝っていて、手作りのベーコンをくれたので、それを使ったら、スモークがほどよくスープに生きて、いい感じだ。
味見がてら二人で朝食に食べて、身体を温めてから出勤した。
遥君の店の常連さんが、スープの日を楽しみにしてくれているらしいので、今日も喜んでもらえたらいいな……と思っていたら、昼で売り切れたらしい。凄い。
「本日スープあります」って貼り紙をしたら、家で家族で飲みたいからって、鍋を持ってきてくれたお客さんもいたんだって。
ありがたいなあ。
でもスープを仕込むとさすがに匂いが身体につくのか、今日は患者さんに「お腹が空く匂いがする」ってくんくんされる。
ニンニクは使ってないのに……あっ、あの燻製がきいたベーコンか!

2019/09/02

今日から九条の生け花教室が再開ということで、自動的に、帰りに待ち合わせての外食も再開することになった。
ただ、寒いので待ち合わせはカフェだ。
まずは熱いコーヒーでの飲んで身体を温めながら、どこで夕食を摂るか相談することにしたんだが……そのカフェで出しているホットサンドがあまりにも旨そうで、そのままサンドイッチで夕食を済ませることになってしまった。
それはそれでよかったが、やはり何となく消化不良な気がして、他のカフェをハシゴして、デザートは二軒目で食べた。
九条と二人なら、何故かさほど照れずにパフェを注文できて嬉しい。
苺のパフェはとても旨かった。
ただ……「一口交換しましょうか」と言い出すのは……しかもパフェを交換するのではなく、スプーンを差し出してくるのは、さすがに照れるので勘弁してほしい。

2019/09/02

うう、寒い。
まだ暗いうちに起き出すのも、さすがにこの時期はつらい。
パン生地も、何だかまだ俺と同じく寝起き!って感じで、ちょっと反応が鈍かったりする。
俺よりちょっと遅れて深谷さんが起きて来て、仕事を手伝い始めるんだけど、その前に俺を見て、俺が眠くて不機嫌そうな顔をしてると、「遥君は早起きして偉いね」って頭をポンポンしてくれる。
凄く簡単にご機嫌を取られてる!って思うけど、やっぱ嬉しいんだよねえ、ほめられると。
だから俺も、「寒いのに膨らんで偉いぞー!」ってパン生地を褒めながら作業をする。
ほめられるのもほめるのも、なんかちょっといいよね。
駄目出しも大事だけど、頑張ってるときはほめられたいし、誰かが頑張ってたらほめたい。
俺だって深谷さんの頭をぽんぽんしてあげたいけど、身長の壁が……。

九条

2019/09/02

接客業務をしていると、風邪は避けようと思っても避けきれない災難の一つですね。
病院ならなおさらでしょう。
大野木先生も、病院から思わぬ病原体を持ち帰らないとも限らないからと仰って、帰宅するとすぐ入浴なさいます。
僕を守ろうとしてくださっているんだなと感じて、嬉しくなる習慣の一つです。
あと、シャンプーやトリートメントをあれこれ選ぶのは僕のほうで、先生は無頓着にあるものを何も仰らずお使いになるのですが、お風呂上がりの先生の髪から、僕好みのシャンプーの匂いがするのは……とてもいいものです。

知彦

2019/09/02

こっぴどい風邪からようやく復活して、今日から仕事に戻った。
受け持ちの患者さんたちにも、代理を務めてくれた同僚にも申し訳なくて、朝から全方位謝って過ごしている。
大野木先生にもお詫びと、あとこっそり誕生日のお祝いを。
「俺のことなどどうでもいいから、体調を早く整えろ。まだ万全というわけではないんだろうから、焦って無理をするなよ」と、かえって心配のお言葉をいただいてしまった。うう。
誰にも責められないっていうのも、贅沢な言い草だけど、かえってつらいものだ。
でも、誰かが病欠したとき、僕も同じようにあたたかくフォローできるように頑張ろう。
このありがたさを、誰かのためにちゃんと繋がなきゃな。
あれこれ世話を焼いてくれた遥君にも、今日は何かお土産を買って帰ろう。やっぱりケーキがいいかな。

2019/09/02

今日は、俺の誕生日だ。
本当は四人で祝いの食事をと言ってくれていたんだが、深谷の風邪がまだ治らないとのことで、結局、九条と二人で誕生日祝いの食事に出掛けた。
「僕が三人分、お祝いしますからね」と九条は笑っていたが、九条がいれば寂しくはない。
奮発して食べたフレンチはとても美味しかった。
ただ、あの「追加料金でトリュフをたっぷり削ります」というあの流れは、よくわからないな……。
せっかくだからと頼んでみたものの、確かに香りはわかるが、それがあの追加料金に値するものかどうかは、二人してよくわからないという結論に達した。
だがまあ、何ごとも経験だ。わからないと二人で笑い合ったことも、大切な思い出の一つになるのだろう。
九条からは、肌触りのいいマフラーを貰った。

2019/09/02

今日も、深谷さんの熱が下がってない。
大丈夫だよって言うけど、全然だいじょばないじゃん。ちゃんと薬も飲んでるのに。
でもなんか、家に深谷さんがいること自体はなんか嬉しいんだよね。
ひとりぼっちじゃないんだなーって思って。
で、ついちょいちょい様子見に行っちゃう。
さっき見にいったら、昨日よりはちょっと楽そうにぐうぐう寝てた。いいぞー。
枕元の水が減ってたから、新しいペットボトルを置いて、抜き足差し足で店に戻った。
昨日はおかゆをちょっと焦がしちゃったから、今日は上手く作るぞ!
常連のおばあちゃんが手仕込みの梅干しを分けてくれたから、梅粥にしよう。
あと、ネットでレシピを検索したから、茶碗蒸しも作ってあげよう。栄養つけなきゃね。

知彦

2019/09/02

受け持ちの患者さんが酷い風邪っぴきで来られて、マスクとうがいで防御していたんだけど、貰ってしまったようだ。
朝から熱を出して、今日は欠勤させてもらうことに。うう、不甲斐ない。
大野木先生には、「きちんと診察を受けて、必要なだけ休め。同僚と患者さんには決してうつさないように」という連絡をいただいた。
近所の耳鼻科で診て貰って、とりあえず二日は休むようにと。つまり、月曜まで出勤できないことになってしまった。
つらい。というか、申し訳ない。
診察から帰って部屋の布団で寝ていたら、遥君が時々様子を見に来てくれる。
うつすと困るから、来なくていいよっていうのに、「気になるじゃん」って。
遥君にも気を使わせて申し訳ないけれど、こういうとき、ひとりで寝込まずに済むというのは、それだけで何だか心強いなあ。
遥君があとで作ってくれるというお粥を楽しみに、一眠りして早く熱を下げよう。

九条

2019/09/02

今日はお客様のご自宅にお邪魔して、テーブルのお花を生ける仕事がありました。
テーブルコーディネートの教室をご自宅のサロンでなさっているそうで、コーディネートに合わせて、何種類かのお花を生けさせていただきました。
テーブルクロスや食器を見せていただき、そのイメージとお花を合わせるというのは初めての経験で、苦戦しましたがとても楽しかったです。
使わなかった花を持ち帰り、自宅のテーブルに合わせて生けてみましたが、僕はどちらかというとあまり癖のない設えが好きなので、花も何だか没個性に……。
もっとこう、食器でもテーブルクロスでも、癖の強いものにも挑戦したほうがいいかもしれません。でも……どうも僕は、無地のクロス、白いお皿が好きなのです。
先生にそう申し上げたら、「いや、毎日見たり使ったりするものは、空気のようにさりげないほうがいいと俺は思う」、と……。
先生と同じ考えであったことがわかって、なんだか嬉しくなりました。

2019/09/02

昨日は成人式だったんだね。夜にニュースで色んな成人式の光景を見て、やっぱ一生に一度のことだから、あれくらいはっちゃけておけばよかったかな~って、今さらながらに思った。
兄ちゃんはちゃんとスーツで行ってたけど、俺は普段着でふらっといっちゃって、ちょっと勿体なかったかも。
「遥君が紋付き袴で成人式に行ってたら、可愛かっただろうなあ」って深谷さんが言ってたけど、たぶんそれ、成人式じゃなくて七五三をイメージしてるからね!
成人式! もっと大人の俺を想像して!
深谷さんはスーツで行ったんだって。そんで、帰りに友達とソッコーで飲みに行って、ベロンベロンになって大変だったって。
なんか、野郎の成人式って感じでいいなあ。
俺、家に帰って兄ちゃんに「お前も今日から大人になったわけで……」っていきなり説教かまされた記憶しかないや。

2019/09/02

朝、目覚めてもすぐに起き出さず、布団の中でグズグズしながら、「月曜が休みだと、とても得をしたような気持ちになる」と言ったら、隣にいる九条がクスクス笑った。
「仕事は好きなのに、働きたくないと思う気持ちもあるんですよね」と言っていたが、まったくそのとおりだ。
好きで流れ着いた職場ではないが、今はこの場所で、この同僚たちと働けて嬉しいと心から思ってる。
が、それとこれとは別だ。
月曜の朝から、温かな布団の中にいつまででもいていいのだと思うと、この上なく幸せになれてしまうのだから仕方がない。
まして九条が隣にいて、こういうくだらない話に楽しそうにつきあってくれるのだから、これが幸せでなくてなんだというのだ。
明日からはまた互いに多忙な日々が始まるので、今日は九条とたくさん話そうと思う。

知彦

2019/09/02

毎年、仕事始めはどうもリズムに乗れない感じがして苦労する。
今年こそ年末年始を節制して過ごそうと思ったのに、結局食べ過ぎて2キロ太ってしまって反省……。
この週末で、体調をきちんと整えないと。
大野木先生が、「今日は極力残業せずに帰れ」とみんなに言ってくださったのも、率先して定時でお帰りになったのも、正月ぼけは月曜からはもう見逃さないってことなんだろうな。
帰宅したら、遥君が風呂をためて、夕飯を用意していてくれた。昨日に続いて、ホントにありがたい。
昨夜はお好み焼き、今夜はパエリアだった。
遥君、ホットプレートをとても上手に使いこなすんだな。
パエリアは凄く美味しいし見栄えもいいから、今度、大野木先生と九条さんをお招きするとき、デラックス版で作ろうって相談した。

2019/09/02

深谷さんは、今日から仕事始めなんだって。
身体のキレが素晴らしく悪いよ!ってぼやきながら、眠そうな顔で出勤していった。
俺は店を開けるのは月曜からだから、まだ休み!
でも、ひとりで休んでてもつまんないんだよなあ。
実家から持って帰った荷物を解いて、洗濯して掃除して、スーパーに買い物に行ってきた。
今日は俺が、深谷さんのために晩飯を作るんだ。
ホットプレートで、お好み焼きをするよ! 生地の作り方、ネットで調べてるんだけど、色々あるなあ……。
今回は大阪風でいってみるかな!

2019/09/02

今朝は早くから、遥が実家の台所でパンを焼くのを手伝った。
父は未だに、遥が医大を中退してパン職人になったことを快く思っていないようだが、それでも遥の焼いたパンを食べて、「旨い」と言っていた。
先日、遥の店が雑誌で紹介されたので、それを見て少し認識を改めたようだ。
おかげで俺に矛先が向き、「お前は今以上出世せんのか」と問われてしまった。
出世、というのが何を指すのか具体的によくわからなかったが、去年は第二リハビリ室をオープンすることができたと言ったら、「ふうん」とよくわからない様子だった。
まあ、仕方がないか。期待に応えられず申し訳なくは思う。
一泊しかしていないが、帰途、遥とふたりで何となくホッとしてしまった。
親不孝なことだが、もう「自宅」は実家と別の場所にあるのだと、毎年思い知る。
正直、早く九条に会いたい。

九条

2019/09/02

昨夜遅く実家に到着したというのに、今朝は早々と母に起こされました。
実家の両親は、店をやっていた頃の習慣そのままに、今も早寝早起きです。
帰省したからといって取り立てて何かをするというわけではないのですが、力のいる庭仕事を片付けたり、母とお茶を飲んでとりとめもない話をしたり。
離れて暮らしているので、やはりゆっくりと親が老いていくのを感じます。
僕の生活に特に干渉しない両親ですが、父が何かの拍子にボソリと「生活が充実しとるのは、顔を見ればわかる。幸せなんなら、安心だ」と言ってくれました。
それは……ええ、とても。
話をややこしくしたくなくて、「気の合う友人とハウスシェアしている」とギリギリ嘘ではない説明をしているのですが、親にはうすうすわかってしまうのでしょうね。
それでも詮索せず見守ってくれていることに、心から感謝しています。

知彦

2019/09/02

昨夜、ダラダラ飲み食いしていたせいで、元旦はあまりお腹が空かず。
ゆっくり寝て起きて、昼過ぎに大野木先生宅へお年始のご挨拶に二人で伺った。
立派な重箱に入ったおせち料理に加えて、九条さんお手製の黒豆やきんとん、お雑煮をいただいて、すっかり満腹に……。
既に、昨日と今日で一週間分くらい食べた気がする。
「大野木先生と一緒に百貨店のカタログを見ておせち料理を選ぶんですが、毎年、なかなか決まらないんですよ」と、九条さんが幸せそうに語る今年のおせちは、珍しくフレンチ風だった。
キャビアが小さな瓶で入っていたり、美味しいテリーヌやレバーパテが詰まっていたりで、何だか新鮮だったなあ。そして勿論、凄く美味しかった。
しばらく休憩して、夕方、初詣をしてから、最寄り駅へ。
ここで、みんな実家に帰るため解散となった。三日は我が家で鍋をする約束をして、ひとりで電車に乗る。毎年、このときだけ、妙に寂しくなるんだよな。

■このブログは

大野木甫
医師の大野木甫
九条夕焼
フラワーショップ店主の九条夕焼
大野木遥
甫の弟でコッペパン専門店店主の大野木遥
深谷知彦
甫の部下で理学療法士の深谷知彦

仕事人である彼らが、昼休みに綴ります。
だから平日12:00頃更新。土日祝日はお休みです(ときどき休日出勤あり…)。

それぞれの恋模様は『お医者さんにガーベラ』『お花屋さんに救急箱』をご覧ください。

Novel 椹野道流
Illustration 黒沢要

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