淫らに咲く夜の花嫁
書籍紹介
体をみがいてこい。今夜は初夜だからな。
五月晴れの吉日、喜多村柊は姉の身代わりとして花嫁になった。花婿は、ブライダル業界のトップ企業「TOJOH YUKI」の経営者、東條光顕だ。「TOJOH YUKI」と合併を予定している生花卸業「花喜」の跡継ぎである柊にとって、東條は冷酷非道な社長だ。柊は、そんな相手から思いがけなく初夜のベッドの相手を望まれ、しかも東條らしからぬ執拗な愛技で無垢な身体を嬲られる。身代わりとは思えないほど求められることに戸惑う柊は…。
立ち読み
「……ダメ……です。食事の用意が……」
「手が止まっている。早くしないと、こっちの準備のほうが先にできてしまうぞ」
無理に包丁を動かして、みじん切りの続きをするが、その間も東條は柊を『食べる』用意をしている。
「ダメですったら……。あ……」
図らずも柊の口から濡れた声が漏れてしまった。
潤滑剤もないのに、指を入れられて掻き回されただけで、少しずつ自分の中が綻んでいくのがわかる。
「あ…………っ」
東條が少し腰を落とし、下から突くように挿入された。苦しいのは先端の太い部分が入るまで。息をつめてその瞬間を待てば、あとは奥までスムーズに入ってくれる。
柊はシンクの縁を掴み、東條が動きやすいように、少し足を開いて爪先立った。そのはずみに中が少し締まったらしい。耳元に東條のくぐもったような声が聞こえた。
「ずいぶん……馴れたな。最初はどうなることかと思ったが……」
「…………」
もうすでに身体は男との行為の悦さを知ってしまった。心にはわだかまりがあるというのに。
灼熱の棒が何度も出入りを繰り返す。東條は少し浅い場所を擦るように身体をゆすった。そこが柊の弱い場所だと気づいているのだ。
「う……く……っ」
自分が感じているのを悟られないよう、柊は唇をかみしめた。それは自分の意に反して男に抱かれなくてはいけない自分の、男としての矜持である。
「手が止まっている。早くしないと、こっちの準備のほうが先にできてしまうぞ」
無理に包丁を動かして、みじん切りの続きをするが、その間も東條は柊を『食べる』用意をしている。
「ダメですったら……。あ……」
図らずも柊の口から濡れた声が漏れてしまった。
潤滑剤もないのに、指を入れられて掻き回されただけで、少しずつ自分の中が綻んでいくのがわかる。
「あ…………っ」
東條が少し腰を落とし、下から突くように挿入された。苦しいのは先端の太い部分が入るまで。息をつめてその瞬間を待てば、あとは奥までスムーズに入ってくれる。
柊はシンクの縁を掴み、東條が動きやすいように、少し足を開いて爪先立った。そのはずみに中が少し締まったらしい。耳元に東條のくぐもったような声が聞こえた。
「ずいぶん……馴れたな。最初はどうなることかと思ったが……」
「…………」
もうすでに身体は男との行為の悦さを知ってしまった。心にはわだかまりがあるというのに。
灼熱の棒が何度も出入りを繰り返す。東條は少し浅い場所を擦るように身体をゆすった。そこが柊の弱い場所だと気づいているのだ。
「う……く……っ」
自分が感じているのを悟られないよう、柊は唇をかみしめた。それは自分の意に反して男に抱かれなくてはいけない自分の、男としての矜持である。
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