ボディーガードは危険な香り

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本価格:607(税込)

  • 本販売日:
    2006/07/25
    ISBN:
    978-4-8296-5430-9
書籍紹介

警護する相手とは深い仲になれない!?

財産家の息子である高司伊織のもとへ脅迫状が届きだしてから1年あまり。新しく警護についた近石義綱はそれまでのボディーガードと違って懐柔されてくれる気配なし。高校生の伊織には、やたらと有能で格好いい義綱が鬱陶しくてたまらない。逃走しようとしては阻止され、負けっぱなしなのだ。しかも嫌がらせで誘惑しているうちに義綱の膝の上にいるのがクセになる始末…。ついには義綱を出し抜こうとして、誘拐犯に捕まってしまう!?
立ち読み
  伊織は顔を真っ赤にして逃げを打とうとするが、義綱にガッチリと掴まれていてそれはかなわない。
  むしろジタバタともがくことで義綱の目を喜ばせていると気づき、その格好のまま硬直してしまった。
「ほら、自分で持って」
  義綱はそう言いながら、伊織に大きく広げた膝裏を支えさせる。自分でこのあられもない姿を維持しろというのだ。
  伊織はあまりのいたたまれなさに、泣きたいような気持ちになる。
「で、でも……」
「しっかり解さないと、痛いぞ」
「………」
  恥ずかしさと、未知への恐怖が天秤にかけられる。
  それはどちらもいい勝負だったが、そこに先ほど見てしまった義綱の大きさが加わると、恥ずかしさはその存在を軽くさせられた。
  伊織は渋々と、手を膝裏に持っていく。そして義綱の顔が見られないまま、その恥ずかしいポーズを自分で取った。
  やっぱり、泣きたいような気分だ。
  男同士のセックスが綺麗ごとではすまないのも、恥ずかしい思いをするのも想定のうちだったが、まさかここまでだとは思わなかった。
「大丈夫。綺麗なものだ」
「………」
  義綱の慰めは、わけが分からない。そんなところを覗き込まれて綺麗だなどと言われてもホッとはしないし、むしろいたたまれなさが増すだけだ。
「見、るな」
  グルグルと唸るように言う伊織に、義綱はクックッと笑った。
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