恋の学園エゴイスト
書籍紹介
この想いは一生 自分の胸だけに秘めたまま
学園内でカリスマ的人気を誇るホスト部メンバーの律には、同じホスト部の縁への秘めた想いがあった。昔から縁はモテまくっていたが恋人とは長続きせず、別れるたびに律に甘えにくる。縁は、幼なじみの律を兄弟程度にしか思っていないのだ。縁のそばで想いを隠すことが苦しくなってきた律の前に、転校生・左近寺が現れる。左近寺は優美な容姿と堂々とした積極性で律に急接近するが、その頃から縁の律への態度が変わりはじめて…?
立ち読み
「やだ…ぁ…」
その拍子に中に入ったままの縁の指を締め付け、よりリアルにその感触を感じることになった。
ああ。縁の指だ。
改めてそう認識した瞬間、こちらを見ている縁と目があった。
縁はなんだか怒っているような、悲しんでいるような、よくわからない複雑な表情を浮かべていて、律は胸の奥に騒つきを覚える。
「縁…」
律が小さく名前を呼ぶと、縁は律の中に入ったままだった自分の指をずるりと引き抜いた。
いよいよ次は縁のモノを迎え入れるのだと、律は息を詰める。
なのに、縁は律の上半身を腕を掴んで引き起こすと、床の上から自分が脱がせたシャツを拾って律の肩へと着せ掛けてきた。
「縁?」
どういうことだと視線で問う律に、縁の表情が歪む。
「ごめん。ごめん、律」
茫然とする律の前に手をついて、縁は何度もごめんと謝罪の言葉を繰り返した。
突然の展開についていけず、律は自分に謝り続ける縁の姿をただじっと見ているしかできない。
「謝ってすむことだとは思わない。だけど……ホント、ごめん。律が殴りたければ、気が済むまで殴ってくれ」
無理矢理律を抱こうとした自分を、縁は酷く責めていた。
その拍子に中に入ったままの縁の指を締め付け、よりリアルにその感触を感じることになった。
ああ。縁の指だ。
改めてそう認識した瞬間、こちらを見ている縁と目があった。
縁はなんだか怒っているような、悲しんでいるような、よくわからない複雑な表情を浮かべていて、律は胸の奥に騒つきを覚える。
「縁…」
律が小さく名前を呼ぶと、縁は律の中に入ったままだった自分の指をずるりと引き抜いた。
いよいよ次は縁のモノを迎え入れるのだと、律は息を詰める。
なのに、縁は律の上半身を腕を掴んで引き起こすと、床の上から自分が脱がせたシャツを拾って律の肩へと着せ掛けてきた。
「縁?」
どういうことだと視線で問う律に、縁の表情が歪む。
「ごめん。ごめん、律」
茫然とする律の前に手をついて、縁は何度もごめんと謝罪の言葉を繰り返した。
突然の展開についていけず、律は自分に謝り続ける縁の姿をただじっと見ているしかできない。
「謝ってすむことだとは思わない。だけど……ホント、ごめん。律が殴りたければ、気が済むまで殴ってくれ」
無理矢理律を抱こうとした自分を、縁は酷く責めていた。
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