普通、恋なんか生まれない場所
書籍紹介
失礼、興奮のあまり我を忘れてしまいました。
25歳・会社員の菅野雪也は歯科医院で治療に怯える様を歯科医の二木に惚れられてしまう。見た目は王子様でも育ちが良すぎてネジが一本外れている二木に家まで迎えにこられ、しぶしぶ通院する日々だ。しかも治療のはずが二木の手は雪也の下半身にまで及び、いつしか雪也は歯医者の匂いに股間が反応する体に成り下がっていた…。治療室で恋は生まれるのか否か? 文庫版書き下ろし続編「やっぱり、何かが生まれそうな場所」も収録。
立ち読み
「そんなこと!…私にとっては破格の猶予ですよ。多分最初で最後のカケですね…」
彼はそう言い放った――――面白そうに。
初めて見る彼の人間的な表情にいやがおうにも緊張が走る。…が、しかしついにそれがうっすらと確かな笑みに変化したとき、俺は彼の「裏側」に戦慄した。
雄として…獲物を押さえつけるときの笑み。
「来てくれて本当に嬉しいですよ? 雪也君…」
微笑みとそぐわぬ冷たい目。
そのコントラストに吸い込まれる…と思った瞬間、先生の顔がフッと降りてきた。
「せんせっ…あ…ぐぅっ…!!」
大きな手が顎の下に差し込まれて俺を押さえつけている。
驚きと苦しさ。たまらず開いた唇を、待っていたかのように彼のそれが塞ぎ、俺は乱暴に貪られた。
これっぽっちも優しくない、自分勝手きわまりないキス。
ぶつかるような勢いで噛みつかれ、そうかと思えば痛いほどに吸いつかれる。巧みな舌が俺のそれに自在に絡み、思うままに蹂躙した。
彼はそう言い放った――――面白そうに。
初めて見る彼の人間的な表情にいやがおうにも緊張が走る。…が、しかしついにそれがうっすらと確かな笑みに変化したとき、俺は彼の「裏側」に戦慄した。
雄として…獲物を押さえつけるときの笑み。
「来てくれて本当に嬉しいですよ? 雪也君…」
微笑みとそぐわぬ冷たい目。
そのコントラストに吸い込まれる…と思った瞬間、先生の顔がフッと降りてきた。
「せんせっ…あ…ぐぅっ…!!」
大きな手が顎の下に差し込まれて俺を押さえつけている。
驚きと苦しさ。たまらず開いた唇を、待っていたかのように彼のそれが塞ぎ、俺は乱暴に貪られた。
これっぽっちも優しくない、自分勝手きわまりないキス。
ぶつかるような勢いで噛みつかれ、そうかと思えば痛いほどに吸いつかれる。巧みな舌が俺のそれに自在に絡み、思うままに蹂躙した。
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