傷痕
書籍紹介
この恋がなくなるくらいなら、傷が残ればいい
亜澄は『友人』の葉月に抱かれながら、恋心を隠し続けている。想いが伝われば、二人の関係が終わる気がするから。恋心と自制の間で激しく揺れる亜澄は?
立ち読み
「志宮」
スイッチが切れて部屋の明かりが消える。
完全な闇にはならないダークブルーの空間で、志宮が変わる。
「よせ…っ!」
獣に変わる。
何をされるかなんて、でかい身体が覆いかぶさって来た時にすぐわかった。
「何で…!」
いつもなら、キスして、『好き』と繰り返してから始まる行為。
『してもいい?』と聞いてから伸びてくる腕。
それがまるで肉食獣の牙のように襲いかかる。
お姫様のように、マグロのように、ただ寝ているだけでいい気持ちにしてくれた指が皮を剥ぐように服を脱がす。
「やだっ!」
逃げようとして足掻いても、絶対的な力の差。
殴られた頬を掴まれて向かされる顔。
噛み付くキス。
貪る舌。
取っ組み合って脱がされるから肌に爪が跡を残す、痛みと共に。
なんで、なんで、なんで。
どうして?
わかんないよ、何か言ってくれよ。
スイッチが切れて部屋の明かりが消える。
完全な闇にはならないダークブルーの空間で、志宮が変わる。
「よせ…っ!」
獣に変わる。
何をされるかなんて、でかい身体が覆いかぶさって来た時にすぐわかった。
「何で…!」
いつもなら、キスして、『好き』と繰り返してから始まる行為。
『してもいい?』と聞いてから伸びてくる腕。
それがまるで肉食獣の牙のように襲いかかる。
お姫様のように、マグロのように、ただ寝ているだけでいい気持ちにしてくれた指が皮を剥ぐように服を脱がす。
「やだっ!」
逃げようとして足掻いても、絶対的な力の差。
殴られた頬を掴まれて向かされる顔。
噛み付くキス。
貪る舌。
取っ組み合って脱がされるから肌に爪が跡を残す、痛みと共に。
なんで、なんで、なんで。
どうして?
わかんないよ、何か言ってくれよ。
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