ルール違反も恋のうち
書籍紹介
ベッドでおしおきなんかするなよっ!
寮則を守らない千原大河は、寮長の幸村や副寮長の甲斐に説教されても平然としている。業を煮やした甲斐に、強制的に同室にされてしまった大河は──。
立ち読み
「ほら、見てごらん」
甲斐はオレの目の前に手を差し出した。
「えっ……」
「君の、こんなにヌルヌルになっていたんだよ」
「馬鹿っ、そんなのわざわざ見せるなよぉっ」
顔がカーッと熱くなってくる。
「君が俺の手を汚したんだ」
「違うっ。あんたが勝手に触ったから、そうなったんだ! オレは別にあんたに触ってほしいなんて言ってない!」
甲斐はふっと笑って、オレの頬にその手をなすりつけたんだ。
なんて奴だよ、こいつは!
「さあ、そろそろ本気で行こうか」
「は?」
本気って、なんのことだ?
すごくさわやかそうに言われたから、まるでこれからランニングに行こうかとでも言われたような気がするんだけど、そんなわけはないし。
甲斐は唇の端を上げて笑うと、オレの制服のブレザーに手をかけた。
甲斐はオレの目の前に手を差し出した。
「えっ……」
「君の、こんなにヌルヌルになっていたんだよ」
「馬鹿っ、そんなのわざわざ見せるなよぉっ」
顔がカーッと熱くなってくる。
「君が俺の手を汚したんだ」
「違うっ。あんたが勝手に触ったから、そうなったんだ! オレは別にあんたに触ってほしいなんて言ってない!」
甲斐はふっと笑って、オレの頬にその手をなすりつけたんだ。
なんて奴だよ、こいつは!
「さあ、そろそろ本気で行こうか」
「は?」
本気って、なんのことだ?
すごくさわやかそうに言われたから、まるでこれからランニングに行こうかとでも言われたような気がするんだけど、そんなわけはないし。
甲斐は唇の端を上げて笑うと、オレの制服のブレザーに手をかけた。
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