聖なる夜のスキャンダル
書籍紹介
「最愛の婚約者」なんていうな!!
寿たち三銃士と遊びに行くはずが、突然現れた司の兄・力にさらわれるように道前寺家の別荘へつれてこられた春香は、仮装パーティーに参加することに?
立ち読み
「なんだか、コスプレのようですわね」
春香は、冗談のつもりで言ってみたのだが。
「あら、春香さん、ご存じなかったのね。今日のパーティーは、仮装パーティーなのよ。だから、お客様もみんな仮装してきていただくことになってるの」
笑顔で肯定されて、一瞬返す言葉を失ってしまう。
力、勝、尚の三人は、どこかの軍の正装をアレンジしたと思われる、少しずつ形違いの軍服に身を包み。
一番端に立つ司は、顕らかにナチスの親衛隊の制服が基になっているであろう、やたらと目立った軍服を着ていた。
そっくりな兄弟が全員で軍服を着ている姿は、妙な迫力があって、見ているだけで圧倒されてしまう。
これに比べれば、俺のチャイナドレスなんて、まだ普通っぽいか……。
「これは、これは。華僑の姫君が現れたのかと思いましたよ。春香さんは、何を着てもお似合いですが。このチャイナドレスは、特に春香さんの魅力を引き立てていますね。すごくよくお似合いです」
力の歯の浮くような台詞に、まったくだと即座に同意する勝と尚。
だけど司だけは無言で、射るようにじっと春香のことを見つめたままだった。
まるでその熱い視線だけで、何かを伝えようとしているように思えて、春香は妙にドギマギしてしまう。
春香は、冗談のつもりで言ってみたのだが。
「あら、春香さん、ご存じなかったのね。今日のパーティーは、仮装パーティーなのよ。だから、お客様もみんな仮装してきていただくことになってるの」
笑顔で肯定されて、一瞬返す言葉を失ってしまう。
力、勝、尚の三人は、どこかの軍の正装をアレンジしたと思われる、少しずつ形違いの軍服に身を包み。
一番端に立つ司は、顕らかにナチスの親衛隊の制服が基になっているであろう、やたらと目立った軍服を着ていた。
そっくりな兄弟が全員で軍服を着ている姿は、妙な迫力があって、見ているだけで圧倒されてしまう。
これに比べれば、俺のチャイナドレスなんて、まだ普通っぽいか……。
「これは、これは。華僑の姫君が現れたのかと思いましたよ。春香さんは、何を着てもお似合いですが。このチャイナドレスは、特に春香さんの魅力を引き立てていますね。すごくよくお似合いです」
力の歯の浮くような台詞に、まったくだと即座に同意する勝と尚。
だけど司だけは無言で、射るようにじっと春香のことを見つめたままだった。
まるでその熱い視線だけで、何かを伝えようとしているように思えて、春香は妙にドギマギしてしまう。
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