水に映る月
書籍紹介
手が届きそうで、届かない。そんな貴方だから好きになったんです。
由緒ある日舞の流派、藤浪流の師範である紫洋は、3歳年上の兄弟子・紫裕に片想いをしているが、紫裕にはすでに恋人がいるらしく……!?
立ち読み
「そうしたら、キス、です。キスは……この間も、ね?」
すでに経験済みだから。
「でも、そっと。……ゆっくりでいいから」
薄くて小さめな唇の位置を確かめながら、紫洋はゆっくりと唇を合わせた。
弾力があって、やわらかくて……そして、甘い。
途中から紫裕の腕が紫洋の首に回された。
くちづけが少しずつ深くなっていく。舌先が触れ合ったとき、チリリと背筋に電流が走った。
「紫裕さん…っ」
「……いいですよ。次は? ……なにをしたいの?」
もつれる舌で、ことばにならない。紫洋は体をずらすと唇を、紫洋のあごから首筋へと移していった。
紫裕の匂いがした。甘くて痺れるような、むしゃぶりつきたくなるような、不思議な匂いだ。
ドキドキドキ……。
いまさらながら、速くなっている鼓動を自覚して、紫洋は、自分が興奮しているのだとわかった。
「……見たい。紫裕さんを全部……見てもいい…ですか…?」
確かにうなずいてくれたのを確認してから、紫洋は紫裕の寝巻代わりの浴衣の腰紐に手をかけた。
すでに経験済みだから。
「でも、そっと。……ゆっくりでいいから」
薄くて小さめな唇の位置を確かめながら、紫洋はゆっくりと唇を合わせた。
弾力があって、やわらかくて……そして、甘い。
途中から紫裕の腕が紫洋の首に回された。
くちづけが少しずつ深くなっていく。舌先が触れ合ったとき、チリリと背筋に電流が走った。
「紫裕さん…っ」
「……いいですよ。次は? ……なにをしたいの?」
もつれる舌で、ことばにならない。紫洋は体をずらすと唇を、紫洋のあごから首筋へと移していった。
紫裕の匂いがした。甘くて痺れるような、むしゃぶりつきたくなるような、不思議な匂いだ。
ドキドキドキ……。
いまさらながら、速くなっている鼓動を自覚して、紫洋は、自分が興奮しているのだとわかった。
「……見たい。紫裕さんを全部……見てもいい…ですか…?」
確かにうなずいてくれたのを確認してから、紫洋は紫裕の寝巻代わりの浴衣の腰紐に手をかけた。
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