マジな恋でもいいんじゃねー?
書籍紹介
おかしいっ!? 俺がこいつを押し倒すはずだったのに!!
好きになったら一直線の爆走純情少年・明良は東京からの転校生・雅人に夜這い作戦を敢行! だが、襲うつもりが襲われてしまい、上下関係は逆転して──。
立ち読み
(どーだ。これなら、コワクねーだろ。だけど、坊っちゃん…どころか嬢ちゃんに見えてんだろーなって思ったらよォ、スッゲーもうムカツキまくりの、笑うボケナスがいたらソクボコボコのバキバキだぜオラァ死ねやァ! って心境だぜ。マジなとこ…)
そこまで考えて、ハッとした。
(ヤッベ、このヤンキー言葉も夏目をビビらせちまうもとだ。昨日、夜中の三時まで練習したじゃねーか。えーと…)
オレは、ニパッ、とマジメ人間そのものの笑顔で笑ってみせた。
「な? 夏目、もうコワクないだろ? オレ、ゼンッゼン、コワクなんかねーべ…じゃねーだろーが! オレのボケッ…コワクなんかないよ。なっ? なっなっ? な、夏目、オレとオトモダチなろーよォ」
「──俺が怖がっとると思ったか、こんガキャ」
「だからオレとォ……え? なんか言ったか?」
「…いや」
クスッ。
(あ!!)
オレは、思わず、目ェ見開いた。
夏目が──。
夏目が、笑ったんだ。
あの、超ブアイソ男の、夏目雅人が。
本当におかしそうに、なんのクッタクもなく!
(しぇ──っ、美────人────だ────!!)
オレの頭のなかを、男の美人だ男の美人だ、はじめてコイツを見たときに思った言葉がまたグルグルと走り回った。
そこまで考えて、ハッとした。
(ヤッベ、このヤンキー言葉も夏目をビビらせちまうもとだ。昨日、夜中の三時まで練習したじゃねーか。えーと…)
オレは、ニパッ、とマジメ人間そのものの笑顔で笑ってみせた。
「な? 夏目、もうコワクないだろ? オレ、ゼンッゼン、コワクなんかねーべ…じゃねーだろーが! オレのボケッ…コワクなんかないよ。なっ? なっなっ? な、夏目、オレとオトモダチなろーよォ」
「──俺が怖がっとると思ったか、こんガキャ」
「だからオレとォ……え? なんか言ったか?」
「…いや」
クスッ。
(あ!!)
オレは、思わず、目ェ見開いた。
夏目が──。
夏目が、笑ったんだ。
あの、超ブアイソ男の、夏目雅人が。
本当におかしそうに、なんのクッタクもなく!
(しぇ──っ、美────人────だ────!!)
オレの頭のなかを、男の美人だ男の美人だ、はじめてコイツを見たときに思った言葉がまたグルグルと走り回った。
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