ホットラインで恋をして
書籍紹介
パソコン通信が結ぶ恋。誤解と涙のリーマン・ラブストーリー
お気軽サラリーマンの村越は転勤早々、冴えない同僚・東とペアを組まされる。この2人の距離はパソコンを通じて近づいていくが、思わぬ落とし穴が。
立ち読み
掛け布団を抱えて寝ている姿が妙に子供じみていて、とてもおかしい。
鼾はかいていない。本当に安らかそうな寝顔だった。
覗き込んでいるうちに、ちょっかいを出したくなって、頬を指先で突っついた。すると、東は寝返りを打った。今度はまた俺の方に顔を向けた、完全に無防備な寝顔を俺の目の前に晒すことになる。そうなると、ますます悪戯したくなってしまい………。
気がつくと、俺は一時厭きもせず東の頬を突っついて遊んでいた。
俺がちょっかいを出すたびに東はうるさそうに手で俺の指を払い除けながら反対側に寝返りを打つ。
(なんか…可愛いじゃないかよ…)
鬱陶しそうに見える前髪をそっと指先でかき上げてやる。
瞳は閉じているから当然見えないが、すんなりと伸びた形のいい鼻筋や厚くもなく薄くもない唇の形に、つくづく端整な顔立ちだと納得した。
顎から耳にかけての線も、実にいいラインだと思う。そして、男のくせに生意気にも睫が驚くほど長いときたもんだ。
東が女だったら、かなりのいい女になりそうだ、などとふと考え、そんな自分の想像に、慌てて首を横に振った。
(女だったら、きっとあれこれ面倒を見ずにはいられないタイプだろうなぁ…)
この晩は、どうゆうわけか、東謙一郎の寝顔鑑賞で暮れてしまった。
鼾はかいていない。本当に安らかそうな寝顔だった。
覗き込んでいるうちに、ちょっかいを出したくなって、頬を指先で突っついた。すると、東は寝返りを打った。今度はまた俺の方に顔を向けた、完全に無防備な寝顔を俺の目の前に晒すことになる。そうなると、ますます悪戯したくなってしまい………。
気がつくと、俺は一時厭きもせず東の頬を突っついて遊んでいた。
俺がちょっかいを出すたびに東はうるさそうに手で俺の指を払い除けながら反対側に寝返りを打つ。
(なんか…可愛いじゃないかよ…)
鬱陶しそうに見える前髪をそっと指先でかき上げてやる。
瞳は閉じているから当然見えないが、すんなりと伸びた形のいい鼻筋や厚くもなく薄くもない唇の形に、つくづく端整な顔立ちだと納得した。
顎から耳にかけての線も、実にいいラインだと思う。そして、男のくせに生意気にも睫が驚くほど長いときたもんだ。
東が女だったら、かなりのいい女になりそうだ、などとふと考え、そんな自分の想像に、慌てて首を横に振った。
(女だったら、きっとあれこれ面倒を見ずにはいられないタイプだろうなぁ…)
この晩は、どうゆうわけか、東謙一郎の寝顔鑑賞で暮れてしまった。
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