禁縛
書籍紹介
苦しんでる自分が好きなんだろ?
緊縛師の龍地のもとを歌舞伎役者の草矢が訪れる。梨園の御曹司である草矢は、縛られることへの欲望を秘めていたのだ。女形として美しくあることを求められる自分を縛り上げ、追い詰めて崩してくれる龍地を草矢は欲さずにはいられなかった。だが、肉体だけでなく、魂までも縛り包み込む絶対的な支配に恍惚となった草矢は、名門の柵からの解放と同時に龍地に縛りつけられ……。
立ち読み
「歯を当てるな。噛み切るつもりか?」
「うっ、うう……」
体のバランスに注意を向けると、思わず手をぐっと上に上げてしまい、またアヌスが刺激される。結び目がぎゅっと押し当てられ、今にも中に食い込みそうだ。
「う、ううう」
「しゃぶるんだ。舐め回すんだよ。そして吸うんだ。教えないと、こんなことも出来ないのか。何のためにここまで来たんだ。俺なら何でも望みを叶えてくれると思ったのか? 自分のことしか考えてないからな。世界で一番不幸なのはおまえか?」
「ち、違う。そんなこと思ってない」
「思ってるさ。何もかもから逃げたくて、ここに来たんだ」
どこから逃げてきたのだろう。何から逃げているのだろう。だんだんと分からなくなってきた。逃げていっても、その先に何があるのかも分からないのに逃げている。
「可哀相な自分に酔いたいんだ。だったらずっと縛っていてやるよ。囚われ人の気分でいるがいい。苦しんでる自分が好きなんだろ」
「……そんなこと……ない」
「黙ってしゃぶれ。余計なことは言うな。俺を楽しませることだけ考えればいい」
「んっ……」
忠実になるべきだ。そうしないと龍地に嫌われてしまう。龍地に拒まれたら、今度はどこに魂の安らぎを求めたらいいのか。
「んっ、んっ、んっ、んん」
しゃぶればいいだけだった。そうしているうちに、龍地の性器が草矢に思わぬ極上の快感を与え始める。
「うっ、うう……」
体のバランスに注意を向けると、思わず手をぐっと上に上げてしまい、またアヌスが刺激される。結び目がぎゅっと押し当てられ、今にも中に食い込みそうだ。
「う、ううう」
「しゃぶるんだ。舐め回すんだよ。そして吸うんだ。教えないと、こんなことも出来ないのか。何のためにここまで来たんだ。俺なら何でも望みを叶えてくれると思ったのか? 自分のことしか考えてないからな。世界で一番不幸なのはおまえか?」
「ち、違う。そんなこと思ってない」
「思ってるさ。何もかもから逃げたくて、ここに来たんだ」
どこから逃げてきたのだろう。何から逃げているのだろう。だんだんと分からなくなってきた。逃げていっても、その先に何があるのかも分からないのに逃げている。
「可哀相な自分に酔いたいんだ。だったらずっと縛っていてやるよ。囚われ人の気分でいるがいい。苦しんでる自分が好きなんだろ」
「……そんなこと……ない」
「黙ってしゃぶれ。余計なことは言うな。俺を楽しませることだけ考えればいい」
「んっ……」
忠実になるべきだ。そうしないと龍地に嫌われてしまう。龍地に拒まれたら、今度はどこに魂の安らぎを求めたらいいのか。
「んっ、んっ、んっ、んん」
しゃぶればいいだけだった。そうしているうちに、龍地の性器が草矢に思わぬ極上の快感を与え始める。
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