罪のしずく
書籍紹介
愛してる──その言葉に支配される
愛人の子として育ち、甘えることを知らずにいた亮一は、優しい義兄の佑にも警戒を隠せなかった。けれども、次第に彼の温もりに慣らされ、淡い想いを抱き始めた時、豹変した佑に犯されてしまう。「私に苛められるのが大好きだと、言ってごらん?」軟禁状態のまま男に貫かれ、淫靡な調教を施される亮一。またあの優しい手で触れてほしい──その願いを捨てきれず、佑のなすがまま、甘美な恥辱に溺れていき……? 淫らな罠に籠絡された、切ない純情。
立ち読み
背中に鈍い衝撃があったかと思うと、亮一は畳の上へと押し倒されていた。
「佑さん……っ」
思わず亮一は、佑の名を呼ぶ。
すると佑は、その端整な面差しに、ほの暗い笑みを浮かべた。
「初めて私を呼んだな、亮一。まさか、こういう形で呼ばれるとはな……」
そういう彼もさり気なく、初めて亮一のことを呼び捨てにした。
「……興奮するじゃないか」
吐き捨てるように言った佑は、いきなり亮一の口唇を、自分の口唇で覆ってきた。
「……!」
亮一は、驚きのあまり目を見開く。
佑の突然の行動が、理解できない。
いきなり、どういうつもりなのか。
乱暴な扱いを受けてはいても、怒りよりも戸惑いが先に立つ。
こんなふうに触れられたかったわけじゃないが、佑を求める気持ちは、亮一の中にもあったのだ。
それを見抜かれたのだろうか?
確かに亮一は、佑の口唇の感触を知りたいと思った。
しかし、こんな乱暴な行為では、望みが叶ったという満たされた気持ちは、湧いてくるはずがなかった。
思わず、亮一は抵抗してしまう。
ところが佑はかまわずに、亮一の口唇に噛みつき、無理矢理歯列をこじ開けた。
そして、肉厚の舌を口腔に差し入れて、亮一の口の中をまさぐり始める。
「……う……っ」
これまでの佑とは思えないほど強引な行為に、亮一は恐怖のあまり、舌に噛みついてでも逆らおうとした。
けれども、佑はそれを許さない。
噛み合わせの部分に指を入れるように顎を掴み、強引なキスを続ける。
呑み込みきれない唾液が、口唇の端から溢れ始めた。
「佑さん……っ」
思わず亮一は、佑の名を呼ぶ。
すると佑は、その端整な面差しに、ほの暗い笑みを浮かべた。
「初めて私を呼んだな、亮一。まさか、こういう形で呼ばれるとはな……」
そういう彼もさり気なく、初めて亮一のことを呼び捨てにした。
「……興奮するじゃないか」
吐き捨てるように言った佑は、いきなり亮一の口唇を、自分の口唇で覆ってきた。
「……!」
亮一は、驚きのあまり目を見開く。
佑の突然の行動が、理解できない。
いきなり、どういうつもりなのか。
乱暴な扱いを受けてはいても、怒りよりも戸惑いが先に立つ。
こんなふうに触れられたかったわけじゃないが、佑を求める気持ちは、亮一の中にもあったのだ。
それを見抜かれたのだろうか?
確かに亮一は、佑の口唇の感触を知りたいと思った。
しかし、こんな乱暴な行為では、望みが叶ったという満たされた気持ちは、湧いてくるはずがなかった。
思わず、亮一は抵抗してしまう。
ところが佑はかまわずに、亮一の口唇に噛みつき、無理矢理歯列をこじ開けた。
そして、肉厚の舌を口腔に差し入れて、亮一の口の中をまさぐり始める。
「……う……っ」
これまでの佑とは思えないほど強引な行為に、亮一は恐怖のあまり、舌に噛みついてでも逆らおうとした。
けれども、佑はそれを許さない。
噛み合わせの部分に指を入れるように顎を掴み、強引なキスを続ける。
呑み込みきれない唾液が、口唇の端から溢れ始めた。
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