囚われの恋人
書籍紹介
好きな人にだけは、知られたくなかった。
両親を亡くし、残された多額の借金のために、天才外科医・芳隆の愛人になった行都。不本意な調教の痕を学ランの下に隠しながら、行都は初めてできた親友・晃に惹かれる心を止められなかった。しかし待ち受けていたのは、芳隆と晃が兄弟であるという衝撃の事実。行都が兄の愛人であることを知った晃は「金さえ払えば、誰でもいいんだろう?」と、残酷にその身体を引き裂いてゆくが……。激しくもせつないピュア
立ち読み
好きな人にだけは…知られたくなかった。
ずっとずっと…嘘をつきとおそうと…決心したばかりだったというのに。
芳隆さんの胸に閉じ込められていく。彼の長い指が、太腿に下りる。先ほどからずっと感じていた、ヒヤリとした何かを拭うようにうごめいた。
器用そうな動きを形作る芳隆さんの指。粗野な印象を受ける晃の指とは違う…しなやかな、指。
背後で晃がはっと息をのんだ。
見られている。他の男の放ったものを受け入れた部分を。
溢れるほどに注ぎこまれたそれを、飲み込みきれずみっともなくも垂らしたソコを。
「ゆき…お前…」
強張った晃の声。
ガクガクと膝が震える。一人では立っていられない。すがるように芳隆さんにしがみつく。
そんなオレの顔を、彼は強く自分の胸に押しつけた。
おかげで涙の浮かんだ顔を見られることはなかったけれど、その様子は、まるで自分から芳隆さんに愛撫をねだっているように晃の目には映ったかもしれない。
「そういえばお前達は同じ学校だったな。もしかして知り合いか? 兄に愛人がいる、なんて公言しないでくれよ」
しらじらしい物言いとしか、オレの目には映らなかった。
「いつまでそこにいるつもりだ? 野暮だな」
「兄貴っ…!」
ずっとずっと…嘘をつきとおそうと…決心したばかりだったというのに。
芳隆さんの胸に閉じ込められていく。彼の長い指が、太腿に下りる。先ほどからずっと感じていた、ヒヤリとした何かを拭うようにうごめいた。
器用そうな動きを形作る芳隆さんの指。粗野な印象を受ける晃の指とは違う…しなやかな、指。
背後で晃がはっと息をのんだ。
見られている。他の男の放ったものを受け入れた部分を。
溢れるほどに注ぎこまれたそれを、飲み込みきれずみっともなくも垂らしたソコを。
「ゆき…お前…」
強張った晃の声。
ガクガクと膝が震える。一人では立っていられない。すがるように芳隆さんにしがみつく。
そんなオレの顔を、彼は強く自分の胸に押しつけた。
おかげで涙の浮かんだ顔を見られることはなかったけれど、その様子は、まるで自分から芳隆さんに愛撫をねだっているように晃の目には映ったかもしれない。
「そういえばお前達は同じ学校だったな。もしかして知り合いか? 兄に愛人がいる、なんて公言しないでくれよ」
しらじらしい物言いとしか、オレの目には映らなかった。
「いつまでそこにいるつもりだ? 野暮だな」
「兄貴っ…!」
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