Boxer the Molester
まるで、灼熱のキス。
書籍紹介
唇に、ふれるな。--それは、秘密の契約。
なにもかも平凡な木崎は、自分には「何かがたりない」と感じていた。そんな折り、取引先の相手で同階級のボクサー・柴賀にむりやり犯され、試合でも負けてしまう。「膝を折ったあの瞬間から、お前は俺のものなんだよ」と柴賀に宣告され、淫らな体の関係をつづける木崎だったが、その快楽に、激しさにしだいに溺れていき……。体は繋いでも、けっして唇だけは触れ合わせない、それが暗黙の契約。まるで、激しく燃え上がる二人の心を隠すかのように──。
立ち読み
「身をもってわかったか?」
彼の首筋に鼻先をふれさせ、シャツの襟元をかきわけて言う。ボタンをはじく柴賀の指を感じ、浮いた鎖骨を引っかかれる彼は、息をのんで身をすくめた。
「俺とお前じゃ、勝負にもならねぇ」
「…っそれは――」
あまりの言われようだが、木崎に反論の余地はない。シャツのなかに柴賀の手が入り込み、なだらかな胸を撫で下ろされて声がつまる。今日の試合内容を思い返せばまさにそのとおりで、柴賀を正視できず、瞼を伏せて眼をそらした。下唇を噛み、柴賀の言葉を甘んじて受け入れる。
木崎がその表情で言外に、明らかな敗北を認めると、柴賀は満足したのか、彼のジーンズの後ろから手を差し入れてきた。ウエストの隙間から忍び込み、下着をもかいくぐってその狭間に分け入る。
「あ……っ」
「膝を折ったあの瞬間から、お前は俺のものなんだよ」
彼の首筋に鼻先をふれさせ、シャツの襟元をかきわけて言う。ボタンをはじく柴賀の指を感じ、浮いた鎖骨を引っかかれる彼は、息をのんで身をすくめた。
「俺とお前じゃ、勝負にもならねぇ」
「…っそれは――」
あまりの言われようだが、木崎に反論の余地はない。シャツのなかに柴賀の手が入り込み、なだらかな胸を撫で下ろされて声がつまる。今日の試合内容を思い返せばまさにそのとおりで、柴賀を正視できず、瞼を伏せて眼をそらした。下唇を噛み、柴賀の言葉を甘んじて受け入れる。
木崎がその表情で言外に、明らかな敗北を認めると、柴賀は満足したのか、彼のジーンズの後ろから手を差し入れてきた。ウエストの隙間から忍び込み、下着をもかいくぐってその狭間に分け入る。
「あ……っ」
「膝を折ったあの瞬間から、お前は俺のものなんだよ」
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