Boxer the Molester
不純なまなざし
書籍紹介
逃がさん言うたの、覚えとるか?
その最悪な男は、宮路の心を強引にこじ開けてきた──。宮路は、ボクシングジムにやってきたスーパーライト級新人王・國義に、ジムのシャワー室で自慰行為をしているところを覗き見されてしまう。不敵に舐め回すような視線で「めったにない、いい見物や」と言い放った國義は、それ以来、宮路の心の中にずかずかと踏み込んできて……。美人で気位の高い宮路と、年下のケダモノ、國義のハードな恋のかけひきがはじまる!
立ち読み
「お…っと、あかんでぇ」
國義が余裕の態度で腕を引き、宮路は虚しく宙を掴む。その不様さはまだしも、身を起こした拍子に手錠が引っかかり、立場の不利を改めて思い知らされて、背筋が冷たくなる。
「おしおきや。遊ぼうな、深雪」
「やめろ…っ」
こわいような笑みを浮かべて言う國義に、宮路は身を縮めて悲鳴じみた声を上げる。のしかかってくる彼から逃れようと、体を反転させてシーツに膝をつき、ヘッドボードにつかまってベッドの上方に身を寄せる。手錠のはまったベッドの枠木に左手をそえ、右腕はかばうように胸の前に抱え込んで向き合い、守りの体勢から彼を精一杯睨む。
國義が余裕の態度で腕を引き、宮路は虚しく宙を掴む。その不様さはまだしも、身を起こした拍子に手錠が引っかかり、立場の不利を改めて思い知らされて、背筋が冷たくなる。
「おしおきや。遊ぼうな、深雪」
「やめろ…っ」
こわいような笑みを浮かべて言う國義に、宮路は身を縮めて悲鳴じみた声を上げる。のしかかってくる彼から逃れようと、体を反転させてシーツに膝をつき、ヘッドボードにつかまってベッドの上方に身を寄せる。手錠のはまったベッドの枠木に左手をそえ、右腕はかばうように胸の前に抱え込んで向き合い、守りの体勢から彼を精一杯睨む。
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