戦え、生徒会!!
書籍紹介
いつお嫁さんになってくれるのかな?
花屋敷学園高等部の椎名史は、中等部に転入してきた幼なじみの撞木忍の「お嫁さんになって」攻撃にたじたじ!?
立ち読み
「俺のブラジャーっ!」
部屋中を駆けずりまわり、やっとベッドの下にもぐりこんでいたそれを見つける。
「次は……パット、パット」
胸にあてたブラジャーの中に、右と左三つずつパットをギュウギュウと押しこむ。
「ふぅ、できた」
ひとまずこれで安心だ。
それにしても、なぜ、こんなことで、ほっとしなければならないのか。ブラジャー……ブラジャーを装着できたごときで。
「はぁ、情けない」
男、椎名十六歳。
世の中の無情さを、つくづくと噛みしめる朝のひとときだった。
「えっと、次はカツラだよな」
しかし、いつまでも落ちこんでいるわけにはいかない。
彼には今日も、し烈な戦いが待っているのだ。
というわけで、のろのろとベッドの支柱にかぶせてあるカツラに手を延ばす。
と、その手が届くか届かないうち、
トントントンとドアがたたかれた。
「綾子さん。朝食のお時間よ」
「ハ、ハイ、ただいま」
部屋中を駆けずりまわり、やっとベッドの下にもぐりこんでいたそれを見つける。
「次は……パット、パット」
胸にあてたブラジャーの中に、右と左三つずつパットをギュウギュウと押しこむ。
「ふぅ、できた」
ひとまずこれで安心だ。
それにしても、なぜ、こんなことで、ほっとしなければならないのか。ブラジャー……ブラジャーを装着できたごときで。
「はぁ、情けない」
男、椎名十六歳。
世の中の無情さを、つくづくと噛みしめる朝のひとときだった。
「えっと、次はカツラだよな」
しかし、いつまでも落ちこんでいるわけにはいかない。
彼には今日も、し烈な戦いが待っているのだ。
というわけで、のろのろとベッドの支柱にかぶせてあるカツラに手を延ばす。
と、その手が届くか届かないうち、
トントントンとドアがたたかれた。
「綾子さん。朝食のお時間よ」
「ハ、ハイ、ただいま」
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