天国の門
~ヘブンズゲート~

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本価格:607(税込)

  • 本販売日:
    2006/07/10
    電子書籍販売日:
    2008/09/12
    ISBN:
    978-4-8296-2333-6
書籍紹介

欲望と向き合う覚悟があるのなら…抱くがいい。

「最高にいやらしい体だな」客の求めに、腰を拗らせる…。娼夫紛いの手管で高城は、男性専門クラブ『ヘブン』No.1となった。そんな時客と諍った『緋月』No.1ホストの南条を、街で助ける。反目するはずの彼が懐いて、居座るのに呆れつつ、一つしかないベッドで寄り添われるのは、凄く心地いい。誰とヤっても、こんな風には感じなかった。だがホストは、売上を客を、競ってこその存在。認めてるから負けたくない。久々に高城は闘争心が滾るのを感じた…。No.1同士の火花散る愛。
立ち読み
「照れてる優さん、可愛い……舐めて、いい?」
  本当に四つも年上の男が可愛いのかと疑いながらも、甘やかされるのが決して嫌ではない。
  大抵は一方的に自分の快楽ばかりを満たそうとする客に抱かれてきたから、いちいち高城の許しを求め、気持ちいい場所を探しているような南条の労りに、どこまでも四肢が溶けていく。
「うんっ……あっ、い……」
  もっと欲しいと突き出した胸を肉厚な舌でなだめられ、うっとりと掠れた吐息を洩らしていると、長い指に促すように内腿を開かされた。
「んっ、あ……ああっ、あっ……」
  乾いた掌にぎゅっと性器を握り取られると、それだけで堪らなくよくて、はしたない腰が勝手に浮き上がろうとする。
「こっちも、いい?」
  ぼんやりした高城が許可を与えるより前に、南条はするすると体の位置をずらし、手にしていたものを唇へと導いた。
「聖っ……」
  張りつめて雫をこぼすいやらしい形が、南条の艶っぽい唇に食べられていく様をすべて見せられて、かーっと頭の芯が煮えた。それどころか献身的に絡みついてくる舌にしゃぶられ、先端を啜られて、夢中になって快感にわななく素足を蠢かせる。
「おまえっ、嫌じゃ……ないのか?」
  いくらホストだといっても、南条は女相手の《枕》だって滅多にやるようなやつじゃない。まして、男の体を唇で愛したことなどあるわけがない。
  気持ち悪くないのかと、らしくもなく卑屈になって訊ねた高城に、眩しいように誇らしげなおもてが笑いかけてきた。
「嫌じゃありません。触れたかった。優さんを……もっと感じさせたい」
「感じさせて……う、んっ……あ、はっ、あんっ……」
  こうして触れたかったのだと告白されて、南条は高城に疑うことすらさせてくれない。いくらでもこの男に囚われていくのは、やさしい快楽に蕩ける肢体ばかりではなかった。
  かつて知らないほど心地いいと思えるのは、体感ではなく胸の中でそれを感じているからだ。
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