花嫁はいじっぱり
~王子様のプロポーズ大作戦~
書籍紹介
初めてのキスは、王子様のプロポーズ
美人でいじっぱりの柊が恋したのは、お金持ちで優しい王子様のような海王。その海王に愛されても、「セックスしたくらいで恋人だと思うな」と憎まれ口を叩く柊を、海王は欲望のままに手酷く抱いてしまう。どうしても素直になれない柊が連れ出された先は──なんと、お城!? おとぎ話のようなお城の中で、海王の用意した素敵なプロポーズとは? 大富豪3兄弟×美人3兄弟のゴージャス
立ち読み
「柊はおとぎ話って信じる?」
突然、違う話題になって。柊はきょとんと海王を見た。
「お姫様と王子様は末永く幸せに暮らしました、おしまい、ってやつ。あれ、どう思う?」
聞いたくせに、柊の答えを待たずに、海王は続ける。
「バカみたいだって思う? 好きになって、結婚して、そこで終わりなわけないじゃん、って鼻で笑う? そこから先、ずっと幸せだなんて夢物語だって肩をすくめる?」
いかにも自分が言いそうなことを上げられて。柊は少しだけ笑ってしまった。
海王は柊の頬をなでる。
「末永く幸せに暮らそう」
海王の言葉に、柊は目をぱちくりとさせた。
この人は、何を言っているの?
「バカみたいだと思っててもいいから。そんなはずないだろ、って突っ込んでてもいいから。ぼくと一緒に、おとぎ話みたいに幸せになろう」
また、柊の目から涙があふれた。
自分の不安を、きっと海王は全部分かっているのだろう。
本当は臆病で傷つきやすくて悪い結末ばかり考えて。
勇気も出せず、どうせダメになるから、と尻ごみして、だったら、最初からなかったことにしようとしたこんな弱い自分を。
それでも、好き、と言ってくれるの?
それでもいいから、と包みこんでくれるの?
「一生、そばにいるから」
あふれる涙で、視界がぼやける。
突然、違う話題になって。柊はきょとんと海王を見た。
「お姫様と王子様は末永く幸せに暮らしました、おしまい、ってやつ。あれ、どう思う?」
聞いたくせに、柊の答えを待たずに、海王は続ける。
「バカみたいだって思う? 好きになって、結婚して、そこで終わりなわけないじゃん、って鼻で笑う? そこから先、ずっと幸せだなんて夢物語だって肩をすくめる?」
いかにも自分が言いそうなことを上げられて。柊は少しだけ笑ってしまった。
海王は柊の頬をなでる。
「末永く幸せに暮らそう」
海王の言葉に、柊は目をぱちくりとさせた。
この人は、何を言っているの?
「バカみたいだと思っててもいいから。そんなはずないだろ、って突っ込んでてもいいから。ぼくと一緒に、おとぎ話みたいに幸せになろう」
また、柊の目から涙があふれた。
自分の不安を、きっと海王は全部分かっているのだろう。
本当は臆病で傷つきやすくて悪い結末ばかり考えて。
勇気も出せず、どうせダメになるから、と尻ごみして、だったら、最初からなかったことにしようとしたこんな弱い自分を。
それでも、好き、と言ってくれるの?
それでもいいから、と包みこんでくれるの?
「一生、そばにいるから」
あふれる涙で、視界がぼやける。
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