略奪は愛をこめて

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本価格:607(税込)

  • 本販売日:
    2003/07/10
    ISBN:
    978-4-8296-2214-8
書籍紹介

数億円分、私を楽しませられるか?

「お前にできることなんて、ひとつしかないだろう?」その傲慢な男は、数億円の融資提供と引き替えに、オレの身体を求めてきた──。両親を亡くしてから、ずっと面 倒を見てくれた叔父の会社が倒産の危機に。その命運を握るのは、大手不動産業RCC社のトップにいる門脇という男。「俺好みの身体に仕込んでやる」愛する叔父のために、オレは門脇の玩具になることを決意した。夜ごと激しく抱かれても、けっして心だけは渡さないと固く誓いながら……。
立ち読み
「お前にできることといったら……俺に向かって脚を開くことくらいだな」
  一人称すら違えたヤツの、低い笑いが耳元をくすぐった。
(何ーっ!?)
「数億円分俺を楽しませてくれれば…融資してやるよ」
  ふざけるな…っと言おうとした言葉は、声にならなかった。
(なっ…!?)
  拒む間もなく門脇の気配が迫り、次の瞬間、オレの唇にヤツのそれが重なっていた。
「んっ…!」
  零れるほどに大きく目を見開いたまま、オレは呆然と門脇の強引な口づけを受け入れる。
  唇をこじ開けるように湿った舌で唇の表面をなぞられ、やっとオレは我に返った。
(やめ…っ…!)
  拒絶は門脇の唇にふさがれる。
  歯を食いしばって門脇の舌の侵入を拒む。
  いつのまにか門脇の両腕は、オレを抱き締めるように背後に回されていた。
   オレの抵抗をあざわらうかのようにす…っと門脇の手のひらが、オレの双丘を撫でる。
  大きな骨ばった手のくせに、繊細な動きを形作って、さわさわと肌の上を滑った。
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