働くおにいさんブログ一覧

知彦

2019/09/02

今日は仕事の後、今日付で退職する同僚の送別会と、明日からやってくる新人の歓迎会を兼ねて、お花見会食があった。
いつもはカジュアルな店を使うことが多いけれど、今回は節目の食事ってことで、みんなで料亭へ。
広間で庭の桜を見ながら、順番に新人のために自己紹介したり、退職する人のスピーチを聞いたり。
退職も、定年がひとり、寿がひとりなので、何となく寂しさの中に、お疲れ様でしたとかおめでとうとか、プラスの気持ちも多いお別れだった。
新人は、専門学校を卒業したばかりの若人なので、また先輩がたによってたかってしごかれるんだろうな……と思っていたら、大野木先生に、そのあたりのことを見透かされたみたいに、「お前も立派に先輩なんだからな。自覚を持て」と言われてしまった。
確かにそうなんだけど、未だに先輩風を吹かせるっていうか、吹かせなくてもこう、教えるっていうのが苦手なんだよねえ……。

九条

2019/09/02

店を閉めてから、ホテルの方とお花の種類やコンセプトの相談をまとめて帰宅したら、すっかり遅くなってしまいました。
大野木先生が「心配しなくてもいい」と夕食の支度をして待っていてくださって、なんだか嬉しくて夢のようです。
スパゲティミートソースとサラダ、それにお祝いのワインまで。
「できるだけ、キッチンは綺麗にしておいた」と仰る先生が健気で、嬉しさもひとしおでした。
ミートソースも、とても美味しかったです。
「一部、既成のソースの力を借りた」と済まそうに白状してくださいましたが、いいんですよ、そんなことは!
少しでも手を加えてくださったのなら、それはもう、先生の味です。
大きなお仕事にまだまだ不安は尽きませんが、こうして共に喜んでくれる人がいると、頑張れそうです。

2019/09/02

桜がちらほら咲き始めて、近所を歩いてるだけでちょっと嬉しい。
桜って、なんでこんなに嬉しいんだろうね。
不思議だけど、みんなそうみたい。上を向いて歩いてたら、犬の散歩をしてる人に、「咲きましたねえ」って話しかけられた。
「咲きましたね」って言葉を返して、にっこりして別れるだけなんだけど、それが、なんだかとてもいい感じ。
もうちょっと咲いたら、深谷さんとお花見デートしたいな。
昼間の桜もいいけど、夜桜も大好き。
夜に、近所を散歩するだけでも、街灯に照らされた桜が綺麗で、凄くいい気分になれる。
だけど今日は、桜に浮かれすぎて、晩飯の食材を買いに行ったのに、野菜だけ買って帰ってきちゃった……。夕飯、どうしよっかなー。

2019/09/02

帰宅したら、九条があからさまに嬉しそうにしている。
何かあったのかと訊ねたら、地元の大きなホテルのロビーに据える大きなフラワーアレンジを、向こう一年、任されたらしい。
なんでもホテルの支配人が、九条がブライダルフラワーを手がけた花嫁の親戚で、披露宴で見た花がいたく気に入って、仕事を持ちかけてくれたのだそうだ。
思いがけないところで、縁は繋がるものだ。
「緊張します」と言いながらも晴れやかな九条の顔を見ていると、俺も心から嬉しくなった。
同時に、九条が生けた花をたくさんの人が見るのだと思った途端、俺まで若干緊張してきた気がする……。

知彦

2019/09/02

この前、テレビで物凄く具が多いサンドイッチを見た。
色んな野菜の細切りがぎゅうぎゅうに詰まっていて、色合いはこの上なく綺麗だったけれど、とても食べにくそうだったし、実際美味しいんだろうか、あれは。
いわゆるインスタグラム用の写真映えを優先した料理という奴なんだろうか……と二人で言い合っていたら、同僚の女性たちが、あれはあれでサラダとパンを一緒に食べていると思えばなかなかいける、と教えてくれた。
なるほど……。でも僕は古い人間かもしれないけど、一口で上下のパンとフィリングが普通に食べられるサンドイッチがいいな。
そんなことを考えていたら、遥君のピーナッツバターコッペパンが久しぶりに食べたくなった。
一つ、身内特権で取り置きしてもらおうかな。

九条

2019/09/02

休日はのんびりした朝を過ごせますから、傍らで寝ている先生のお顔を、心ゆくまで見ていられるのが何よりの安らぎです。
でも今朝はそうはいかず。
二人して朝から予定があったので、バタバタと起床し、バタバタと身支度して、朝食を摂る暇もなく、それぞれの目的地へ向かうこととなってしまいました。
僕は生け花教室関係の勉強会に、先生は、同期の先生方に誘われて、断り切れなくてテニスだそうです。
正直、少しだけ心配ですが、「ほどほどに頑張ってくる」と仰っていたので、早めに帰って、お風呂と湿布を用意してお待ちしようと思います。
怪我だけはないようにと念じていますが、先生の勇姿を拝見できないのが残念です。
今度、僕もテニスにお誘いしてみようかな……。

2019/09/02

猫を貰ってくれたお婆ちゃんが、久しぶりに店に来てくれた。
暖かくなったから、散歩を再開したんだって。猫も元気だってさ。
「何か困ってることない?」って訊いたら、「二人があれこれやってくれるから、まんまんぞくだよ」だって。
まんまんぞくって聞いたことない言葉だけど、なんかこう、大満足よりふくふくしてて、いい感じ。
あんことバターを挟んだコッペパンを、帰っておやつにするんだ~って買ってかえってくれたよ。
もうじき、お婆ちゃんちの庭に植えた球根も、花を咲かせるんじゃないかな。
水仙とチューリップ、花の時期が合ったら綺麗だろうな。
うちのが咲く頃、お土産持って訪ねてみようかな。猫にもまた会いたいし。

2019/09/02

年々、花粉症の薬も進歩して、最初の頃に比べればずいぶん副作用の眠気は軽減しているように思う。
服薬も先日からは寝る前に一度で済むようになった。ずいぶん気軽になったものだ。
それでも少し目がくしゅくしゅしたりするので目薬をさそうとするのだが、自分ではどうにも上手くいかない。
結局、見かねた九条に、子供のようにさしてもらう羽目になった。
しみる目薬は、どうも苦手だ。
「子供みたいに目をつぶったりなさって」と九条に笑われて恥ずかしいが、反射的にそうしてしまうんだ、仕方がないだろう。
いい大人が二人で大騒ぎして目薬をさしたりさされたりしているのは、あとで振り返るとしみじみ可笑しい。
可笑しいが、幸せだと思う。

知彦

2019/09/02

卒業式が終わってすぐ肘の手術を受けた、この春から中学生の男の子を受け持っているんだけど、何とかリハビリが新学期に間に合いそうで、本人もだけど僕もホッとした。
手術直後の不安そうな顔が嘘みたいに、部活はどこに入ろうかなあ、弁当楽しみだな、なんてことをウキウキ話してる子供の顔を見ていると、僕まで一緒になって、自分の思い出を語ってしまった。
勿論、患者さんとのプライベートな話については節度が必要なんだけど、今回はまあ、よしとするかな。共感することも大事!
「入学式までに、もっと完璧にしよう!」って二人でゲンコツを合わせて気合いを入れ直した。
こういうことがあると、春はますますいい季節に感じられるね。

九条

2019/09/02

おや、遥君と深谷さんは、一緒に料理、一緒に片付け方式ですか。
僕はどうも、料理は落ちついてひとりでやりたいほうのようです。
手順が多いときや、それこそ作りながらキッチンで立ったまま食事を済ませてしまいたいような気分の時は二人でやりますが、日頃はキッチンは僕の城です。
本当は片付けも僕がやっていいんですが、先生がそれでは不公平に過ぎると仰るので、お先にのんびりさせていただいています。
上手く言えないんですが、家の中で、自分以外の誰かが立てる物音を聞いていると、とても心安らかになります。
シンクの水音も、目を閉じればせせらぎみたいに聞こえます。
僕にとっては、毎日のささやかな楽しみ、そして二人っていいなと思うひとときなんですよ。

2019/09/02

キャンプからの帰り、兄ちゃんちに寄るのがなんだか定番になっちゃった。
途中、道の駅で野菜とかキノコを山ほど買うのもお約束。
九条さんが「お土産を楽しみにしてたんですよ」って言いながら、その野菜を使って、美味しいほうとうを作ってくれた。
九条さんの友達が山梨に引っ越して、引っ越し祝いのお礼に送ってくれたんだって。
ちょっとキャンプ飯みたいだったけど、それよか全然旨かった~。
あと、買っていった山菜も、深谷さんと二人で天ぷらにしてくれた。
俺と兄ちゃんは、片付け担当。
兄弟で台所にいることってあんまりないから、ちょっとくすぐったい。
兄ちゃんはテキパキ洗い物してた。きっといつもやってるんだな。
作るのは九条さん、片すのは兄ちゃんって感じかあ。うちはどっちも二人でやっちゃうな、そういえば。

2019/09/02

季節の変わり目は、体調を崩しやすいものだ。
連休は家でのんびり過ごすことにしよう……と言ったのに、二日目にして二人でホームセンターに繰り出してしまった。
春の庭仕事に必要な肥料や腐葉土を揃え、傷んで穴が空いたホースを買い換えて、けっこうな荷物になった。
いったん帰宅してから、今度はスーパーマーケットに出向き、この冬最後のカキフライをすべく、すっかり大粒に育ったカキを買い込んだ。
季節を問わず食べられるカキがあることは知っているが、やはりカキフライは冬の食べ物という気がする。
帰り、スーパーマーケット併設のカフェに「ソフトクリーム始めました!」という貼り紙を見て、二人とも無言で吸い込まれてしまった。
いい大人、しかも男が二人でソフトクリームを舐めているのは何とも不思議な光景だっただろうが、構うものか。連休だ、そのくらいの羽目は外す。

知彦

2019/09/02

仕事から帰って、そそくさと夕飯を済ませて、遥君と荷造り開始!
明日からの連休は、今年初のキャンプに行く。
といっても、さすがにテントはまだ早いからキャビンを借りた。普通の旅行よりちょっとワイルドなくらいのキャンプだ。
肩慣らしにはちょうどいいと思う。
あんまり張り切りすぎずに、簡単で美味しいご飯を作って、山の空気をいっぱい吸って、のんびり過ごす。楽しい連休になるといいな!

九条

2019/09/02

カレーパンに担々麺……ですか?
僕たちはあまり回転寿司には行かないものですから、いったいどういうメニュー構成になっているのか、二人して興味しんしんです。
とても面白そうなので、今度、行ってみようということになりました。
実は夕方、急ぎのアレンジメントの依頼があったので、大急ぎで作っていたら、夕飯の支度が遅くなってしまいました。
「このくらいなら俺にもできる」と、シチューの鍋を掻き混ぜる役を引き受けてくださったので、焦がす心配をせずに他の料理を仕上げられて助かりました。
僕はひとりで料理をするのが好きなほうなんですが、たまにこうして二人で作業を分担するのも楽しくていいですね。
何より、こっそり味見をしている先生を横目でこっそり見る楽しみときたら。

2019/09/02

昨夜は、ホワイトデーだから深谷さんと回転寿司に行った。
ホワイトデーは全然関係ないメニューだけど、いいんだ、二人とも好きだから。
俺、回転寿司屋のサイドメニューがすっげー好きなんだけど、昨日行った店にはまさかのカレーパンがあって、ちょっとライバル心を刺激されちゃったよね。
しかもけっこう旨いの! 世間じゃ、ガリガリの固いパンが本格的みたいな認識がどっかにあるけど、俺はやっぱ、中がふわっふわのパンが好き。
だからけっこう、俺の好みにどストライクだった。
深谷さんは、新しく始まった担々麺を食べて「いける!」って言ってて、二人して、結局寿司を食べずに帰ってきちゃった。
まあでも、それもきっとアリだよね?

2019/09/02

仕事に行こうとしたら、九条にさりげなく「これを」と紙袋を渡された。
そうだ、今日はホワイトデーだった。
毎年、俺がバレンタインデーのチョコレートを貰った相手(皆、部下だ)へのお返しは、九条がこんな風に用意してくれる。
無論、そんなことは自分ですべきだとわかっているし、そうしようとするのだが、毎度、「僕にやらせてください」と九条に押し切られてしまうのだ。
九条いわく、「あなたが他の方のためにホワイトデーのプレゼントを選ぶと思うと、なんだか胸がモヤモヤするんです。ですから、これは僕の我が儘ということで、お聞き届けください」だそうで、「では、頼む」と言うのがいちばんいいような気がして、素直に任せることいした。
とはいえ、手間をかけてしまったことは確かなので、感謝の品を何か買って帰ろうと思う。
俺に思いつけるのは、ケーキくらいだが。

知彦

2019/09/02

あっ、そうか、明日はホワイトデーだ。
仕事の帰りに、大慌てでバレンタインチョコのお返しを買いに行った。
職場でいくつか義理チョコをいただいてしまって、それはとても嬉しくてありがたいんだけど、いったいいくらくらいの、どういうお返しを買えばいいのか、いつも悩む。
結局、デパートのホワイトデー催事場で適当に選ぶんだけど、今年は小さな箱入りのクッキーにした。
猫の形のクッキーがあんまり可愛かったから、遥君のためのものはちゃんと前もって買ってあったんだけど、つい余分に一つ買ってしまった。
週末のおやつに二人で食べることにしようか。
明日、お返しを喜んでもらえたらいいんだけどな。

九条

2019/09/02

ホワイトデーは平日なので、週末にどこかへ出掛けましょうかと先生に提案しようと思っていたら、それより先に、「映画でもどうだ?」と誘われてしまいました。
喜んで!
ホワイトデーとはあまり関係がなさそうな、暗殺者がテーマのアクション映画を選んでしまいましたが、なかなか楽しかったです。
いつもは照れ屋の先生が、カップルシートを予約してくださっていたのにも感動しました。
暗がりの中でほどよく仲良くできる、なかなか素敵な座席でした。
夕食も、先生が素敵なレストランを予約してくださっていて、なんだか僕が不意打ちでもてなされてしまった感じです。
明日は、いつもより手を掛けた料理でお返しをしようと思います。
先生のサプライズは、いつもとても静かに始まるので、僕も粛々と驚かされてしまいますね。勿論、とても嬉しいのですが。

知彦

2019/09/02

朝、パン生地をこねながら、遥君が「カラオケに行きたい!」って言うので、夜、カラオケルームで食事もしながら二時間歌うことに。
ハニートーストってカラオケルームでしか食べたことがないけど、たまに食べると旨いもんだなあ。
僕は歌が上手くないから、カラオケは大好きってわけじゃないけど、遥君と二人なら何の遠慮もいらないから、のびのび盛り上がれる。
カラオケ屋さんを出てからもまだちょっと物足りなくて、帰り道にあるダーツバーに寄った。
たまにこうしてパーッと遊ぶと、日頃、そんなにストレスを感じてるわけじゃないけど、何かが発散されてるって気がする。

2019/09/02

例によって、仕事帰りに、稽古終わりの九条と待ち合わせて外食の日だ。
そろそろ冬の料理も食べ納めだな、というわけで、洋食屋でロールキャベツやビーフシチューを注文して分け合って食べた。
夜はそれなりにまだ冷えるから、熱々の煮込み料理がしみじみありがたい。
九条は「さすが洋食屋さんの味は深いですね」と感心しながら食べていたが、正直言って、俺は九条が作ってくれるもっとあっさりした煮込み料理のほうが口に合う。
手料理を食べ続けていると、外食の味の濃さが、良くも悪くも気になるものだな。
「いつも旨い飯を作ってくれてありがとう」と言ったら、「何です、藪から棒に」と笑われてしまったが、感謝の言葉は、伝えたい思ったときに言葉にしないといけないと思った。
言葉だけでなく、もっと他の形でも気持ちを表せたらいいんだが……と言ったら、「だったら、帰ったら目いっぱいハグしてください」とリクエストされてしまった。
無論、希望ならばそうするが、それだと俺のほうが幸福感を覚えてしまいそうだ。

2019/09/02

店の前のプランター、水仙の葉っぱだけがにょきにょき伸びてきてる。
花はもうちょっと先かな。少し寂しい感じだから、駅前のお花屋さんであれこれ取り合わせてもらって、花を買ってきた。
俺、生け方とか知らないから、花瓶にそのまんま挿しただけだけど、それでも綺麗だよ!
九条さんと違ってプロじゃないから、いつもいつも花を置くのはめんどくさいけど、たまにこうして飾ってみると、お客さんが褒めてくれるから嬉しいな。
いつもろくなこと言わない女子高生たちにも、「おっ春って感じぃ」って言われた。
やっぱ、そういう感覚はあの子たちにもあるんだなあ。当たり前だけど、なんかちょっと感心した。
今日で期末試験が終わったから、打ち上げドーナツ!って言って、幸せそうな顔で豆乳ドーナツをもりもり食べてるの、なんか眩しかったなあ。

知彦

2019/09/02

春眠暁を覚えず……はいくら何でもまだ早いと思うんだけど、何故か、昼飯を食べてから猛烈に眠くて、昼休みの残りの時間を、机に突っ伏した姿勢で仮眠に費やしてしまった。
スマホのアラームをかけていたから寝過ごすことはなかったけれど、目が覚めたら、医局の仮眠用毛布が背中に掛けられていてビックリ。
掛けてくださったのが大野木先生だと同僚に聞いて、ありがたいやら申し訳ないやら。
僕を起こさないように、そうっと掛けてくださったんだなあ……と思うと、なんだか嬉しくて、眠気がすっ飛んだ。
午後も仕事、頑張ろう。
誰かに優しさを貰うと、それが力になって身体の中を巡る感じがする。

九条

2019/09/02

昨日は啓蟄でしたね。
いよいよ虫が目覚めて、春がやってくるきっかけの日、という感じでしょうか。
確かに日が当たる場所はぽかぽかと春めいてきましたが、家の中はまだひんやりして冬の気配が残っています。
とはいえ、桃の花やチューリップ、水仙なんかが次々と入ってきて、店の中も一気に華やぎました。
今では、野菜と同じで、花も温室で栽培することによって、年中供給される種類が多いのですが、やはり旬をほんの少し先取りしながら、季節感を大事にしていきたいと思います。
生け花の先生には申し訳ないですが、春の花はやはり洋風にざっくり伸びやかに生けるほうが気分に合うので、久しぶりにガラスのストンとしたフラワーベースを出してきて、菜の花とスイートピーを投げ入れにしました。
玄関の風景が、優しく明るくなった気がします。帰宅した先生の感想が楽しみです。

2019/09/02

昨日はひな祭りだから、朝に深谷さんがぜんざいを炊いていってくれた。
あとはお餅を半分に切って、ホットプレートで焼いて、来たお客さんにサービス。
みんな、喜んでくれてよかった!
今日は、その残りが少しあったから、二人でおやつに食べた。
深谷さんが「僕はあんまり甘いものを食べないほうだったんだけど、遥君があんまり美味しそうに食べるから、いつの間にか好きになっちゃってた」って言うんだ。
それを言うなら、俺、ビールってほとんど飲まなかったんだけど、深谷さんが飲んでクーッって言うときの顔が凄くいいから、羨ましくなって飲むようになった。
今も滅茶苦茶旨いかって訊かれたらちょっと謎だけど、どうせなら二人でクーッ!って言いたいもんね。

2019/09/02

今年も、リハビリ室には、患者さんたち手作りのひな人形が飾られた。
入院生活は単調になりがちだから、季節感を大事にしたいと思っている。そういう意味では、ひな祭りというのは誰にもわかりやすくていいものだ。
帰宅したら、今年も九条が、ちらし寿司を作る支度をしてくれていた。
寿司飯を扇ぐのをささやかに手伝いつつ、こうした日常のことを、特に言葉をやり取りせずとも役割分担できるのは、いかにも家族になったと実感できて嬉しいものだと感じた。
二人で選んだ飯台にも使うごとに酢が滲みて、年々上手い寿司を作れるようになるんだろう。
九条はたまに「ずっと一緒にいましょうと申し上げるのは、重くないですか?」と訊くが、俺にとってはその「ずっと」をどんな風に過ごそうかと考えるのは、いつも楽しいことだ。
確かに軽々しく約束するようなことではないが、重さもまた、喜ぶべきものだと思うのだが。

知彦

2019/09/02

大野木先生が着任されてから、リハビリ科は年に数回、他分野の専門家に来ていただいて研修会をするようになったのだけれど、今日はまさかのタップダンス体験!
独特の動きがリハビリに導入できるかも……というか、僕たち療法士が、色んな身体の動かし方を知っていなくてはいけない、というアイデアが同僚から出たらしい。
さすがにリハビリ室ではできないので、教室にみんなでお邪魔した。
自由参加なのに、ほぼ全員が体験。
「足だけ動かせばいいんだろ?」なんて言ってた谷田部さんが、いちばん必死だった。難しくても楽しくて、確かに普段使わない筋肉を使いまくったかも。
個人的に、もっと習ってみたくなった。今度、遥君を誘って教室に行ってみようかな。
大野木先生は……「明日、俺が休んでも気にしないでくれ」と真顔で仰っていた。
まさかそんな。いやでも、僕もさっそく筋肉痛が……あいたたた。

九条

2019/09/02

つい先日、年が明けたと思っていたのに、もう3月ですか。
毎日が楽しいと、時が過ぎるのは早いものですね。
昼休憩のときに屋上に上がってみたら、水仙の芽が出始めていました。
植物はいつだって、人間より先に季節を感じとってしまうんですね。
あなたと一緒にあちこちに埋めた球根が、いっせいに花を咲かせる季節が楽しみです。
今年も花粉症のコントロールが上手く行くといいですね。
どうせなら、健やかにお花見を楽しみたいものです。
そういえば、玄関の桃と菜の花が、生けたときよりずいぶん咲いて、ひな祭りの日には華やかな景色になりそうですよ。

■このブログは

大野木甫
医師の大野木甫
九条夕焼
フラワーショップ店主の九条夕焼
大野木遥
甫の弟でコッペパン専門店店主の大野木遥
深谷知彦
甫の部下で理学療法士の深谷知彦

仕事人である彼らが、昼休みに綴ります。
だから平日12:00頃更新。土日祝日はお休みです(ときどき休日出勤あり…)。

それぞれの恋模様は『お医者さんにガーベラ』『お花屋さんに救急箱』をご覧ください。

Novel 椹野道流
Illustration 黒沢要

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