眠れる数学教室の誘惑

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本価格:607(税込)

  • 本販売日:
    2004/09/25
    ISBN:
    978-4-8296-5375-3
書籍紹介

先生、僕の愛情まで疑うと容赦しませんよ?

学園創立以来の神童であり超問題児でもある桜大路環も高校を卒業。環の強引な力技で得た数学教師・梅園心梨との同棲生活も転換期を迎える。環ルールに振り回されつづける心梨だけどハート
立ち読み
「――――――限界だ」
  キュキュキュキュッ、と突然ハンドルを切って路地裏で車を停車する。その急な動作が少しも乱暴にならないあたりが、桜大路環が完璧な男と呼ばれる所以なのだろう。
「どうした環!?」
  急に停まった車に驚いている心梨が状況を把握してしまう前に、環は唐突な仕種で覆い被さってしまう。
「新妻の若さが暴走しました」
  早口で告げるまま、いきなり唇を重ねてしまう環は素早い。
「……っ」
  重ねた瞬間に深くなるキスに、心梨がビックリして我に返ってしまう前に甘く溶かしてしまおうという作戦だ。暴走する新妻は時と場所を選んではいけない。それが若さゆえの暴走という純情を満たすための条件だからである。
「ん、ぁ……っ」
  押さえつけるように身体を重ねた助手席で、必死に身を捩る仕種にさえ興奮する。忍び込ませた舌を絡めて、軽く啜ったらビクリと心梨の肩が震えるのがわかった。
「…………じっとしてて」
  耳朶を噛むような仕種で甘く囁きながら、そっと律儀に締められた心梨のシートベルトを外してしまう。
「環、学校……っ」
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