もう一度愛していいですか

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本価格:586(税込)

  • 本販売日:
    2000/12/25
    ISBN:
    978-4-8296-5228-2
書籍紹介

おまえ、前より淫乱になったんじゃない?

偶然再会した昔の恋人・公平の強引な誘いに負けて、再び体をつなげてしまった真澄。今の恋人の明智は優しく許してくれるが…?
立ち読み
「分不相応な人に想われて、僕は臆病になってた。明智さんは大人だし」
  年上で、エリートサラリーマンで、お金だってたくさんあって、それに、一緒に歩いているとみんなが振り返るほどのハンサムだし、筋肉がほどよくついた体はカッコイイし。
  平凡なただの学生の自分は、明智にはふさわしくないと思った。
「きみは自分の価値を少しもわかっていない」
  耳元で、ゾクゾクするような明智の低い声が響く。こんなふうに言われて、うれしくないわけがない。
「明智さんって、本当はすごいタラシなんでしょう?」
  ドキドキしてしまった自分をごまかしたくて、真澄はわざとそんな言い方ではぐらかそうとした。
「そう、きみ専門のタラシになりたいと思っているよ」
  けれど明智のほうがやはり、一枚上手なようだ。
  やさしく包まれるように抱かれて、真澄は触れるだけのキスをされた。
  つきあい始めてから、もうじき十カ月。そのあいだ明智が不誠実だったことは一度もない。いつだって真澄を優先してくれて、どんなときでも真澄を甘やかしてくれた。
  ときどき、刺激が欲しいな、と思ってしまうほどやさしくあたたかく見える明智の愛情に、罰当たりなことに、真澄は少々退屈し始めていたところだった。
  ……明智さんはこんなに僕を深く想ってくれているというのに……
  与えられ続ける明智の愛情に、真澄は慣れてしまってた。こんなに想われていることに、真澄は感謝しなければならなかったのに。
「……ごめんなさい」
  明智の目を見ながら、もう二度と過ちは犯さないと誓う。
「忘れてくれたほうが俺はうれしいよ」
  明智の指先が、不埒な動きを始める。
  どこまでもやさしい明智に、真澄はしっかりとしがみついた。
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