俺とアイツの課外授業
書籍紹介
その気にさせといて、なんでそこでやめるんだよ──っ!!
優等生の青山とつきあうことになってラッキー
立ち読み
「痛っ!」
「だいじょうぶかっ、汀!?」
思わず手元がくるって切っちゃった指を、イスを倒して飛んできた青山が取って自分の口に運んだ。一瞬の出来事だった。
「あっ…」
ピリッ…、指先に電気が走った。
それから、まるでそこに体じゅうの血液が集まったみたいに熱くなり、心臓がそっちに移動しちゃったみたくドッキンドッキン激しく脈打ちだして…!
「………」
「………」
俺はただ…だまって見つめてる。青山の口のなかの自分の指を。
青山は無言で…吸いつづけてる。燃えるような、俺の人さし指を。
…そのうち、ふと。
指をはさんで目と目が合った。
(来、る……)
俺は、思った。
予感というより、それは、確かにこれから起こる未来の映像を頭のなかに見る感じで、そのとおり青山が指を放し…そっと頭を抱きよせ…床に映るふたつの影が重なったとき。
「………っ」
俺たちの唇も、重なってた。
「だいじょうぶかっ、汀!?」
思わず手元がくるって切っちゃった指を、イスを倒して飛んできた青山が取って自分の口に運んだ。一瞬の出来事だった。
「あっ…」
ピリッ…、指先に電気が走った。
それから、まるでそこに体じゅうの血液が集まったみたいに熱くなり、心臓がそっちに移動しちゃったみたくドッキンドッキン激しく脈打ちだして…!
「………」
「………」
俺はただ…だまって見つめてる。青山の口のなかの自分の指を。
青山は無言で…吸いつづけてる。燃えるような、俺の人さし指を。
…そのうち、ふと。
指をはさんで目と目が合った。
(来、る……)
俺は、思った。
予感というより、それは、確かにこれから起こる未来の映像を頭のなかに見る感じで、そのとおり青山が指を放し…そっと頭を抱きよせ…床に映るふたつの影が重なったとき。
「………っ」
俺たちの唇も、重なってた。
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