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顔がない旅人

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書籍紹介

きみを組み立ててみせるよ、王子さま

公園で拾ったのは、顔を失った古代の王子様──。
失恋した操が拾った男は、仮面をつけていた。
謎めいた彼に抱かれた翌朝、操は仰天する。
なんと仮面の下に顔はなく、彼はそのパーツを探して永い時を彷徨っているらしい。
どうしようもなく彼に惹かれた操はパーツ探しを手伝うことに……。

立ち読み

(僕、やらしいかな?)
 自分ばっかり欲しがって…と引け目を感じたのは束の間、かなり硬くなっているシャミンのそれが膝に当たってきた。
 嬉しかった。
 大きく開いた足で彼を捕らえた。
「き…きて、もう一気に」
 先端から溢れた先走りは足の付け根にまで溢れ、滑り、慎ましく窄まったところを湿らせていた。
 ひくつくそこに熱い塊が押しつけられ、操は戦慄する。
「ああ、シャミン…!」
「いくよ」
 呼吸に合わせて、シャミンは腰をぐいっと突き上げてきた。
「……ああぁ」
 ずずっと押し込まれ、全身の毛穴が立ち上がる──髪の毛の全てが逆立った感じがした。ぬっと引かれると、芯を抜かれたように心許なくなる。
 シャミンがどう動こうと、操の身体は彼を包み込もうと躍起になる。強く締め上げ、引くに引かせず、動きをぎこちなくさせたい。
 それがどちらにも快感だから。
「う、うぅ…すごいな、操。堪らない」
「お…おかしく、なっちゃいそう」
「おかしくなればいい、わたしはもっと動くから」
「シャミン、ダメッ」
 操の目から涙が溢れるほど責め立てながら、シャミンは額の汗を掌で拭った──と、そのとき、メガネがずり落ちた。
 操の身体の上に、バラバラとシャミンの顔のピースが落ちてきた。
 驚くほどのことではない。
 シャミンも操も相変わらず快感を追い続けた。
 突き上げられ、操は背中を反り返らせた。 
「シャミン、もう…僕はそろそろ」
 口が取れてしまったシャミンは囁くことすら出来ないが、操には二人がほぼ同時に達することが出来ると分かっていた。
 突いて、引いて、突いて…──これ以上ないほど深いところまで侵入したとき、シャミンが脇腹を震わせた。
 一秒と遅れることなく、操もまた足の付け根を突っ張らせていた。
「あ…あぁ、いく。いっちゃうっ」
 操の体液が二人を濡らす。
 肩で息をする操の口に慰めの指を与えながら、まだシャミンは腰をゆるやかに揺らし続けた。抜かないままで、もう一度挑もうとしているのだ。
 達したばかりだが、操の内壁に包まれたシャミンは萎えなかった。
 シャミンが放ったもので内部がぬめっているので、操は少しも苦痛を感じることなくまたすぐ愉悦に身悶えし始めた。
「い…いいよ、すごく。すごく、気持ちいい」
 指を抜いて、シャミンは操を思うさま喘がせた。
 シャミンの欲望が行き来するたび、快感が波紋のように身体の隅々にまで伝わっていく……。
 臍まで反り勃った操のそれは、先端からだらだらと先走りを垂らした。
「あっ、あっ、あぁ…あっ」
 ひっきりなしの切なげな声音はベッドの周辺だけに留まらなかった。
 ゴンゴンと壁を叩いてくるのは貢だ。
 しかし、シャミンは無視しようとばかりに責め立て、控えなければ…と操が思ってしまうのを阻止した。
 あまりにも快楽で、とてもまともなことは考えられない。
「!」
 おもむろに引き抜かれた。
 いきなり取り上げられたことを抗議しようとしたとき、操はシャミンが操のそれに屈み込むのを目にした──口がないのだから、しゃぶったりは出来ないはず。
「な…なに?」
 先走りに塗れたそれを温かい風が包み込む……いや、風ではないのか。
 気体よりも質量が…──ならば、液体? 液体かと思った途端、ぬるっとしたまるでスライムに包まれたような感触に変わった。
 すぐに変質してこれと言うことが出来ないが、とにかく、温かくてぬるっとしたものに取り巻かれていた。それが回転しながらまとわりついてくると、腰が抜けるほどの快感に襲われた。
「あぁ、ああ…んっ」
 どうなっているのか。
 シャミンの顔にある底無しの空間は全く何もないわけではなく、もっと豊かな…そう無限とも言うべきあらゆるイメージの奔流だった。
 操のそれは形を探られ、表面をくすぐられ、ぎゅうぎゅうと締め上げられた。もういつ達してもおかしくはない。
 身体が切迫した愉悦に震えていたが、不思議なことにまだ思考は鮮明だった。
(ここはシャミンの一部…たぶん、セックスのイメージ? だから、こんなにも温かくて、愛に満ちてるのかな)
 シャミンの体臭……甘い匂いが鼻孔に入り込んでくる。
 甘くて、蕩けてしまいそうだ。
「……シャミン」
 名前を呼んだときにはもう理性はなかった。
 シャミンに全て…身も心も委ねて、どこまでも一緒に行きたいと思った。たとえ五感の全てに覚えのない世界でも、シャミンとなら一緒に行ける。
(だって、愛しているもの……これが愛だよね?)
 愛している、愛している。
 心で繰り返し、無意識に操は微笑んでいた。
(シャミンを愛しているよ)
 顔がなくても。
 二千年前の生まれだとしても。
 二人でするセックスが気持ちがいいと教えてくれた──いや、それ以上に、二人で暮らす楽しさや安心感を教えてくれた。
 食事を作れば、皿を洗ってくれる人がいる。家事を一緒にやって、同じテレビ番組を楽しむ。一つのベッドで布団を分け合う温かさ。
 もう孤独ではない。
 微笑みつつ、シャミンの深淵に自分を解き放った。放出を無上の喜びとして感じたのは、生まれてこの方初めてのことだった。

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