蜜家族

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本価格:681(税込)

書籍紹介

おまえは可愛い、いい子だ。だから、ただ愛されていればいい。

父の暴力に耐え、奨学金で学校に通う暁生。纏わり付く大企業の子息・康将に辟易していたが、倒れた時に助けられて友人となる。彼の父である勝将も優しく、理想の父を持つ康将が羨ましかった。ところが突然、暁生は父の不祥事の代償として勝将の養子となることに。寝室に軟禁されて、勝将から溢れんばかりの“愛情”を注がれる暁生。兄となった康将もまた、そんな姿を目にして……。

立ち読み

 口も尻も、穴という穴を犯され続け、それから何時間経ったのだろうか。
汗と唾液と精液が滴るほど染み込んだ身体をベッドに投げ出し、浅い呼吸を繰り返す。まるで獣になった気分だ。本能のまま欲望に忠実に生きる獣。
そして同じ獣が二人、暁生の左右から逞しい肉体を絡めている。二人からすれば随分と小さな暁生は、その長く強靭な四肢にすっぽりと埋もれてしまう。
「暁生、好きだ…」
右の耳朶を食み、首筋を唇で辿りながら康将が熱く囁く。
「本当はずっと前から好きだった。ずっと…お前を抱きたいって思ってた」
「俺のことが、好き…?」
首を巡らせると、蜜よりも甘い光を湛えた双眸がゆっくりと細められた。今まで一度も見せたことのない優しい笑みは、不思議と勝将に重なる。
「好きだよ」
「家族…だから…?」
「…ああ。お前は俺の、可愛い弟だ」
暁生の肩越しに勝将と視線を交わしたのは一瞬。
康将はぐいと暁生を引き寄せ、勝将から奪い取る。可愛い可愛いと囁きかけながら腕の中に抱き込み、脚を絡ませ、頬擦りをする。
「あ…は…っ」
そのまま自然に唇が重なり、ぬるりと舌が入り込んでくる。
口付けは康将のものしか知らない。狎れない反応は殊更康将を歓ばせ、すぐに翻弄されて陶然となってしまう。
「家族で仲間外れは寂しいな」
追い討ちをかけるように勝将が背後から腰を抱き、激しい口付けに震える無防備な背中にかぷりと歯をたてた。些細な刺激でも、敏感になりすぎた暁生には毒だ。
「ん、ん…ぅ」
仮にも戸籍上は紛れもなく父であり兄である男たちに二人がかりで犯され、弄られる。
異常以外のなにものでもない状況にあって、嫌悪は全く感じない。むしろとても満ち足りていることに驚く。
……家族。
欲しくて欲しくて、けれど決して与えられなかったものがすぐ傍にある。暁生が欲すれば欲するだけ温もりと愛情を浴びせてくれる。
拒めない。
異常な愛情から逃げられない…否、──逃げたくない。
自分は一体、どうしてしまったのだろうか。
「ふぁあ…う、う…っ」
激しく交わったばかりだというのに、暁生を前後から挟む男たちの雄はどんどん硬くそそり勃っていく。
押し付けられた熱で二人の欲望を悟ったが、厭わしいとは思わない。
それどころか──。
「は、ああ…っ、おにい、ちゃん…」
口付けの合間に切なげな嬌声を洩らし、
「パパ…あ、パパぁ…!」
勃起した雄に尻を擦りつけながら犯して欲しいとねだる。
二人に…父と兄に滅茶苦茶に抱かれたかった。そうすれば、この胸に渦巻くものの正体がわかる気がして。

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