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追いかけようか?

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書籍紹介

もしかして俺、ひどいことしてるのか?

無口で無愛想なカフェ店員の立花は、常連客の西条に告白した。何の期待もしていなかった。ただ、この想いを伝えたかっただけ。だからその後も懸命に平静を装っていたのに、なぜか西条は何かと構ってくる。食事に誘われたりと、一緒にいられるのは嬉しいけれど、からかわれているようでつらい。「好きにならなければよかった」精一杯詰ってみても、西条はなんだか嬉しそうで……。
立ち読み
「立花君は無愛想だけど、よく見ると感情豊かだよな」
  言われた言葉が意外過ぎて、立花は西条から逸らしたままの目を小さく瞠る。
「何考えてるのかわからないけど、気になって観察してると、照れてたり、困ってたりするだろ」
  クイズのようでおもしろいと、食事の最中にも西条は言っていた。
「本当によく見ないとわからないけど、わかった時は楽しいし、嬉しい。だから俺はまた君を誘うと思う」
「……」
  ひどい人だなと、声には出さずに立花は思う。
  そんな言い方をされたら、西条の自分に対する好奇心が、見慣れないおかしなものに対する興味だけではなく、もっと純粋で単純な――自分にとって都合のいいものなのではという錯覚が浮かんでしまう。
  だからひどい、と思う。
(感情が豊かなんて、初めて言われた)
  自分でも、振れ幅が狭い自覚があった。人からはさんざん愛想がないとか怖いとか、陰でも面と向かっても言われてきた。家族にすら「何を考えているのかわからなくてつまらない子だ」と言われ続けた。
(西条さんになら通じるとか、勘違いしたらいけない)
  期待させないで欲しいと言いたいのに、声にならなかった。
「そういえば俺、立花君の下の名前って聞いてなかったよな」
  黙り込む立花に、西条が相変わらずガラス越しの視線を向けながら言う。
「本当は苗字に君付けとか、柄じゃないんだよ」
「……呼び捨てでいいです」
  ひどい、と思いながら立花は小声で応えた。
「会社や学校の先輩後輩じゃないんだから、そういうわけにもいかない」
  西条は少し芝居がかったほど真面目な声で言ってから、すぐに笑いを含んだ声に戻った。
「下の名前は?」
  ひどすぎる、と泣きたくなってきた。
「尚太」
「字は?」
「和尚の尚に、太い」
「尚太って呼んでいいか?」
「……駄目です」
「どうして」
「……心臓止まる」
「……」
  本当に、立花は今にも自分が死んでしまうのではと、怖くて仕方なかった。
「俺が死んだら西条さんのせいだ」
  精一杯詰ったつもりなのに、西条から笑っている気配がまったく消えない。立花はますます死にたい気分になってきた。
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