甘熱い執着に囚われて
~キスの原罪~
書籍紹介
ホントはどんなイジワルな指だって許してる
セフレよりも温度の高い、でも恋人とも言い切れない曖昧な結びつきで、夜を共にする馨と真雪。馨は真雪を抱きしめて離さず、柔らかくて弱いところを甘熱いもので蕩けさせた。でも本当は『約束』が欲しい。もめ事解決屋の彼に惹かれて人が集まるから、気が気ではないのは真雪の方だ。今日だって馨の携帯に一通のメールが。悪いと知りながらV付の発信者名に、つい盗み見てしまうが、そこに書かれていたのは--。切なさと艶を増した二人の恋、大幅改稿で登場!!
立ち読み
「おまえもさ……感じてるだろ?」
と、馨は言う。
「ナカがさ……」
真雪が気持ちよくなっているときと、痛いだけのときとでは、具合が違うからわかる、と言うのだった。痛いときはぎちぎちに固いのが、悦いときは同じキツいのでも包み込まれているような感じがして、襞がねだるみたいに自分に纏わりついてきて離れなくなって、絞りこまれて……。
「もう……そんな……言うなってば……ぁ……っ」
恥ずかしいのと、酷く気持ちがいいのとで泣きそうになりながら真雪は訴える。締めつけると、中の確かな感触によけい感じてしまう。馨は聞いてくれない。
「……なんか……波みたいのが中にあってさ……抱いてても抱かれてるみたいな」
「あっ……あぁっ……」
涙がぼろぼろと零れて、思わず瞼を閉じる。いったんそうしてしまうと開けなくなった。感じれば感じるほど、こんなところでしていることが恥ずかしくて、何故か怖くて……。誰かに見られたらどうするのかと思う。なのにその反面、見て欲しいみたいにも思えた。
馨を達かさなきゃ、とかそんなのはいつのまにか頭から吹っ飛んで、自分がしたいようにしてしまう。少し動いただけでも不安定なバイクは揺れ、振動が深く伝わる。
「……あ……あっ……」
自分じゃ動かないとか言っていたくせに、そのころになると、馨も微妙に真雪を揺すり上げるようにしはじめていた。両方の動きが合わさって、頭の中が白く焼けてきて、馨だけに縋って――
微かに目を開けると、馨の肩に血がにじんでいた。いつのまにか本当に爪を立ててしまっていたらしい。きちんと切りそろえててもこんなふうになるんだ、と思う。その赤い色に惹きつけられて、真雪はそっと舌を伸ばす。
「あっ……」
その瞬間、馨が深く突き上げてきた。
体内に迸りを感じ、真雪も押し上げられるように昇りつめていく。そしてぱったりと馨の胸に倒れ込んだ。
と、馨は言う。
「ナカがさ……」
真雪が気持ちよくなっているときと、痛いだけのときとでは、具合が違うからわかる、と言うのだった。痛いときはぎちぎちに固いのが、悦いときは同じキツいのでも包み込まれているような感じがして、襞がねだるみたいに自分に纏わりついてきて離れなくなって、絞りこまれて……。
「もう……そんな……言うなってば……ぁ……っ」
恥ずかしいのと、酷く気持ちがいいのとで泣きそうになりながら真雪は訴える。締めつけると、中の確かな感触によけい感じてしまう。馨は聞いてくれない。
「……なんか……波みたいのが中にあってさ……抱いてても抱かれてるみたいな」
「あっ……あぁっ……」
涙がぼろぼろと零れて、思わず瞼を閉じる。いったんそうしてしまうと開けなくなった。感じれば感じるほど、こんなところでしていることが恥ずかしくて、何故か怖くて……。誰かに見られたらどうするのかと思う。なのにその反面、見て欲しいみたいにも思えた。
馨を達かさなきゃ、とかそんなのはいつのまにか頭から吹っ飛んで、自分がしたいようにしてしまう。少し動いただけでも不安定なバイクは揺れ、振動が深く伝わる。
「……あ……あっ……」
自分じゃ動かないとか言っていたくせに、そのころになると、馨も微妙に真雪を揺すり上げるようにしはじめていた。両方の動きが合わさって、頭の中が白く焼けてきて、馨だけに縋って――
微かに目を開けると、馨の肩に血がにじんでいた。いつのまにか本当に爪を立ててしまっていたらしい。きちんと切りそろえててもこんなふうになるんだ、と思う。その赤い色に惹きつけられて、真雪はそっと舌を伸ばす。
「あっ……」
その瞬間、馨が深く突き上げてきた。
体内に迸りを感じ、真雪も押し上げられるように昇りつめていく。そしてぱったりと馨の胸に倒れ込んだ。
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