縛って、ください

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本価格:586(税込)

  • 本販売日:
    2007/08/10
    電子書籍販売日:
    2009/11/13
    ISBN:
    978-4-8296-2376-3
書籍紹介

一生、俺の奴隷でいなさいよ。

SM作家の橘に仕える執事・朔也は、主である彼に密かな恋心を抱いていた。叶わぬ想いが苦しくて、橘の傍を離れようとするが──「ずっと俺の奴隷にしようと思ってた」手錠を嵌められ、鎖で繋がれてしまった!  玩具に犯され泣き悶える朔也を楽しそうに翻弄する橘は、意地悪な愛撫で焦らすくせに、手ずからお風呂に入れてくれたりと、甘く優しい。“奴隷調教中”のはずなのに、これじゃまるで愛されているみたい…!?  確信犯な年下のご主人様×ウブな執事の、SMちっくラブハート
立ち読み
  先端を撫でていた指が鈴口に置かれ、尿道を広げるように振動した。
「ひっっ!  あっ、やっ!  やっ!」
  ぷちぷちと音がするのは、さっきの変な冷たい液体なのか。
  それとも自分の先走りなのかと思えば、恥ずかしくて腰を振ってしまう。早いと思われようと、絶頂すら目の前に見えてきて、ガシャガシャと鎖を鳴らして身体を振った。
「ああっっ!  やぁあっっ」
  出口を塞がれているせいか、勢い良く出せない苦しさを感じる。
  指の隙間から少しずつ漏れるような、そんな苦しい絶頂を味わって、朔也は身悶える。
  だって、こんな自慰はしない。
  絶頂を悪戯に延ばす事も、はぐらかす事も、自分ではしないから狂いそうになった。
「やだっっ、やっ、手、手ぇ、離してっ!」
  想像だってした事はない。
  酷い快楽や、続く絶頂など、性に奥手で淡白だった朔也には必要ない。
  ただ、下腹が重くなるから出す。それすら汚らわしいモノのように感じていたのに、こんな熱に浮かされるような快楽は知りたくなかった。
  本当に熱が出たのかもしれない。
  全身が熱くて汗が噴き出す。苦しい。無意識に悲鳴のような声が出る。
  精液が逆流してくるようなもどかしさに、朔也は必死になって鎖を鳴らした。
「い、やぁああっっ!  あっ、あっ!」
  なのに、橘は手を離してくれなくて、後ろに何かを当ててくる。
  何をするのか、なんだろうと、思う間もなくにゅるりと何かが入り込んだ。
  身体の中を、初めて犯される不快感。
  びくんと跳ねた身体を抱き止められて、橘は性器から指を離して朔也の頬を撫でる。
「可愛いねぇ。泣いちゃった」
  ぬるりと、橘の手が濡れているのを感じても、今の朔也には恥ずかしいと思えなかった。
  気持ち悪い。何かが入っているという異物感が、朔也の脳を混乱させる。
「ひっ、あ、あ、んぁっ」
  それでも橘にぎゅうっと抱き締められて、少しだけ安心した。
  だけど、身体の中の不快感と、絶頂をはぐらかされたような苦しさが、身体を痙攣させる。指を離された性器も戸惑っているのか、ひくひくと震えている。
  どうしよう。どうなっているのか。自分の身体が自分のモノではないような気がして、怖くて橘を見れば楽しそうに笑っていた。
「大丈夫。朔也は、俺のでしょ」
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