いけにえの華族
書籍紹介
心までも、調教されていく──
「矜恃など捨て、快感に従順な性奴となれ」まとうのを許されるのは緋襦袢のみ。体奥に淫具を埋めこまれたまま縛られ、男を悦ばす身体に調教される──。軍人の久嗣に買われた華族の光亨は、自分が、捧げ物として利用されるために仕込まれていると知り、恥辱には屈しまいとする。しかし、責めなぶられた夜、夢うつつに与えられる久嗣の優しい口づけに戸惑う。いつしか、心までも囚われていたのだろうか。光亨を逃がそうとする久嗣に、彼の役に立ちたいという思いが込み上げてきて…。
立ち読み
仰向けにひっくり返され、足を抱えこまれた光亨の下肢に、さっきのものとは別の異物が埋められる。
「っぁあっ……!」
その衝撃に、光亨は大きくのどをのけぞらせた。
――苦し……っ!
さっきのように球状のものが連なった形ではなく、性器をかたどったような猥雑な棒状をしているものが、光亨の奥までズッと貫いている。
「ぬ……け……っ」
身体をくねらせて暴れようとする光亨の手足を大の字にするように、久嗣はベッドの四隅にそれぞれ紐で結んでしまった。
「やっ……、どうして、……こんな……っ」
身じろぎするたびに、入れられているものの存在を思い知らされて、光亨はあえいだ。
せっかく抜かれたと思ったのに、また入れられるなんてあんまりだ。
中に何か入れられていると、身体が落ち着かなくなるのだろうか。皮膚が焼け、腰がうねりそうになる。中のものに身体が操られているようで、正気を保つことすら難しい。
恨めしそうに久嗣を見上げると、もてあそぶように前髪を掻き上げられた。
「お仕置きだ」
「おし……おき……?」
「犬は命令に素直に従えばいい。上手にできたらご褒美を、従わなければ、仕置きを与える。それを、身体で学べ」
「私は、……犬じゃ……ない……!」
光亨は叫んだ。
悔しさに息が詰まる。これほどまでに侮辱され、愚弄されて、それでも従わなければいけないのだろうか。
――私は、売られたから。……だから、真城家のために、……父のために……っ。
だから、この耐え難い屈辱でも堪え忍ばなくてはいけないというのか。
「っぁあっ……!」
その衝撃に、光亨は大きくのどをのけぞらせた。
――苦し……っ!
さっきのように球状のものが連なった形ではなく、性器をかたどったような猥雑な棒状をしているものが、光亨の奥までズッと貫いている。
「ぬ……け……っ」
身体をくねらせて暴れようとする光亨の手足を大の字にするように、久嗣はベッドの四隅にそれぞれ紐で結んでしまった。
「やっ……、どうして、……こんな……っ」
身じろぎするたびに、入れられているものの存在を思い知らされて、光亨はあえいだ。
せっかく抜かれたと思ったのに、また入れられるなんてあんまりだ。
中に何か入れられていると、身体が落ち着かなくなるのだろうか。皮膚が焼け、腰がうねりそうになる。中のものに身体が操られているようで、正気を保つことすら難しい。
恨めしそうに久嗣を見上げると、もてあそぶように前髪を掻き上げられた。
「お仕置きだ」
「おし……おき……?」
「犬は命令に素直に従えばいい。上手にできたらご褒美を、従わなければ、仕置きを与える。それを、身体で学べ」
「私は、……犬じゃ……ない……!」
光亨は叫んだ。
悔しさに息が詰まる。これほどまでに侮辱され、愚弄されて、それでも従わなければいけないのだろうか。
――私は、売られたから。……だから、真城家のために、……父のために……っ。
だから、この耐え難い屈辱でも堪え忍ばなくてはいけないというのか。
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