ふしだらな駆け引き
書籍紹介
狙った獲物は逃がさない!
敏腕ヘッドハンターの霧生が狙うのは、美貌のシステムエンジニア・園田。転職を勧めようとしたが、言い争いの末、強引に抱いてしまう。恋愛恐怖症の園田にとって、身体を目覚めさせた霧生は憎い男。なのに見つめられると身体が火照り、疼き出す──こうなったら、霧生にこの償いをさせてやる! と、園田が突きつけた条件は「望んだときに抱く」ことだった!! しかし、霧生の真摯な言葉と濃密な愛撫は、園田の頑なな心をとかしていき……? 甘く淫らなオトナの駆け引き
立ち読み
「私を怒らせた罰だ」
霧生は不敵な笑みを浮かべた。その顔はまるで、怖がる獲物を前に、舌なめずりをしている獣のようだ。
つかの間、大きく胸を上下させている園田を見下ろし、それから霧生は顔を隠す眼鏡に手をかけた。
「や……めろっ……」
よほど素顔を見られるのが嫌なのか、園田は眼鏡が外された瞬間、思いきりそっぽを向いた。
だが、霧生はそんな抵抗をものともせず、園田のあごを片手で掴んで、顔を正面 に向き直らせる。
園田はキュッと目を瞑ったまま、なんとか逃れようと激しく頭を振るが、霧生はあごを掴む手を離さない。
ボサボサの髪がシーツの上に広がり、眼鏡もない今は、園田の顔全体がはっきりと見て取れた。
「ほう……」
思った以上の美形に、霧生はつかの間、見惚れていた。
肌は透けるように白く、艶やかな陶磁器を思わせる。閉じた瞼は皮膚が薄く、長い睫 がくっきりと目元を縁取っていた。
緩やかな弧を描く薄茶色の眉は、まるで人の手が加えられたかのような優美さがある。
眼鏡越しに見た顔は、ちょっと興味をそそられる程度だった。ところが、園田の素顔はなんとも素晴らしい。想像以上の美形に、霧生は我知らず胸を高鳴らせていた。
「なんでこんなイカサない眼鏡をかけてる? 綺麗な顔をしてるのに」
「大きなお世話だ」
不機嫌な声を上げた園田が、キッと睨みつけてきた。
霧生は不敵な笑みを浮かべた。その顔はまるで、怖がる獲物を前に、舌なめずりをしている獣のようだ。
つかの間、大きく胸を上下させている園田を見下ろし、それから霧生は顔を隠す眼鏡に手をかけた。
「や……めろっ……」
よほど素顔を見られるのが嫌なのか、園田は眼鏡が外された瞬間、思いきりそっぽを向いた。
だが、霧生はそんな抵抗をものともせず、園田のあごを片手で掴んで、顔を正面 に向き直らせる。
園田はキュッと目を瞑ったまま、なんとか逃れようと激しく頭を振るが、霧生はあごを掴む手を離さない。
ボサボサの髪がシーツの上に広がり、眼鏡もない今は、園田の顔全体がはっきりと見て取れた。
「ほう……」
思った以上の美形に、霧生はつかの間、見惚れていた。
肌は透けるように白く、艶やかな陶磁器を思わせる。閉じた瞼は皮膚が薄く、長い睫 がくっきりと目元を縁取っていた。
緩やかな弧を描く薄茶色の眉は、まるで人の手が加えられたかのような優美さがある。
眼鏡越しに見た顔は、ちょっと興味をそそられる程度だった。ところが、園田の素顔はなんとも素晴らしい。想像以上の美形に、霧生は我知らず胸を高鳴らせていた。
「なんでこんなイカサない眼鏡をかけてる? 綺麗な顔をしてるのに」
「大きなお世話だ」
不機嫌な声を上げた園田が、キッと睨みつけてきた。
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