兎島
~黒と白のうさぎ~
書籍紹介
お前の贄になるために、抱いたんだ。
六年前に突如体が男でもあり女でもあるものへと変異し、祟りを噂され生まれ育った島を出た白兎。帰郷後、幼なじみの道郎との淫夢に罪悪感を感じていたが、彼に求められ夢中になった。だが、妖しい青年・黒兎に同胞と呼ばれ、快楽に耽る夢を見て不安に苛まれる。やがて白兎は、黒兎が多情多淫の神で自分の中に封じられていると知った。その黒兎が目覚めようとしているらしく……!?
立ち読み
「片脚だけ、脱いじまおう」
「…ん、うん…っ」
力の入らない身体を支えられながら、白兎は道郎の手によって下肢の衣服を下着ごと下ろされる。かろうじて片脚だけにひっかかっているのは、いっそすべて脱がされるよりも淫靡に見えた。そうして、診察の時に武春にしか見せた事のない秘密の場所が、陽の下に晒される。
「や、やだ……、やっぱりこんなの、見せたくない…っ」
羞恥というよりもむしろ恐怖に近いものを感じて、白兎は震えながら両手で顔を覆った。
そこは明らかに異質な部分だ。道郎は知っているとはいえ、実際に目にしたらどう思うだろう。白兎自身ですら、できれば極力目にしたくないのに。
「……白兎。大丈夫だ。怖がるな」
「だっ…て、こんなの、気持ち悪いよね…?」
彼の目には、さぞ奇怪な光景が映っている事だろう。それを思うと、今すぐこの場から逃げ出したくなった。
「気持ち悪くなんかない。白兎は可愛くて、綺麗だ。ここも、この奥も────」
道郎の指先が屹立をそっと撫で上げ、それからその後ろも割れ目の部分も優しくなぞってくる。たったそれだけで両脚が震えた。
「今から俺が可愛がってやるんだと思うと、興奮する」
「ん────んっ…」
ああ、彼はこんな身体に欲情してくれているんだ。
そう思うと、嫌われる恐怖に強張っていた身体の力が抜けた。この肉体のすべてを受け入れる事はできないけれども、少なくとも今は道郎に見て、可愛がってもらう事はできる。
「だから、ちゃんと俺に見せてごらん。白兎の可愛いところを」
こんな昼間に、外でこんな格好をして。
途方もない背徳感が白兎を包む。けれどそれが新たな興奮をもたらしている事は、白兎の股間の状態を見れば明らかだった。乳首と同じように勃起して張りつめているものは、先端の小さな蜜口を潤ませてさえいる。その奥の女陰もまた熱く湿って、今にも雫を滴らせそうになっている事だろう。
「あ、あ…っ、ご、めん、僕、いやらしく…てっ…」
自分を好きだと言ってくれた道郎にこんな姿を晒してしまって、白兎は身の置き所がなかった。それでも身体は羞恥を裏切って、視線を受けて腰が微かに揺れる。
「謝る事はないさ」
大きな手が腰骨を撫で、双丘を優しく撫でた。
「どっちを先に弄ってあげようか」
男の部分と女の部分、どちらにするかと道郎は聞いているのだ。白兎はそれだけで激しく喘ぐように呼吸を乱してしまう。
「…ん、うん…っ」
力の入らない身体を支えられながら、白兎は道郎の手によって下肢の衣服を下着ごと下ろされる。かろうじて片脚だけにひっかかっているのは、いっそすべて脱がされるよりも淫靡に見えた。そうして、診察の時に武春にしか見せた事のない秘密の場所が、陽の下に晒される。
「や、やだ……、やっぱりこんなの、見せたくない…っ」
羞恥というよりもむしろ恐怖に近いものを感じて、白兎は震えながら両手で顔を覆った。
そこは明らかに異質な部分だ。道郎は知っているとはいえ、実際に目にしたらどう思うだろう。白兎自身ですら、できれば極力目にしたくないのに。
「……白兎。大丈夫だ。怖がるな」
「だっ…て、こんなの、気持ち悪いよね…?」
彼の目には、さぞ奇怪な光景が映っている事だろう。それを思うと、今すぐこの場から逃げ出したくなった。
「気持ち悪くなんかない。白兎は可愛くて、綺麗だ。ここも、この奥も────」
道郎の指先が屹立をそっと撫で上げ、それからその後ろも割れ目の部分も優しくなぞってくる。たったそれだけで両脚が震えた。
「今から俺が可愛がってやるんだと思うと、興奮する」
「ん────んっ…」
ああ、彼はこんな身体に欲情してくれているんだ。
そう思うと、嫌われる恐怖に強張っていた身体の力が抜けた。この肉体のすべてを受け入れる事はできないけれども、少なくとも今は道郎に見て、可愛がってもらう事はできる。
「だから、ちゃんと俺に見せてごらん。白兎の可愛いところを」
こんな昼間に、外でこんな格好をして。
途方もない背徳感が白兎を包む。けれどそれが新たな興奮をもたらしている事は、白兎の股間の状態を見れば明らかだった。乳首と同じように勃起して張りつめているものは、先端の小さな蜜口を潤ませてさえいる。その奥の女陰もまた熱く湿って、今にも雫を滴らせそうになっている事だろう。
「あ、あ…っ、ご、めん、僕、いやらしく…てっ…」
自分を好きだと言ってくれた道郎にこんな姿を晒してしまって、白兎は身の置き所がなかった。それでも身体は羞恥を裏切って、視線を受けて腰が微かに揺れる。
「謝る事はないさ」
大きな手が腰骨を撫で、双丘を優しく撫でた。
「どっちを先に弄ってあげようか」
男の部分と女の部分、どちらにするかと道郎は聞いているのだ。白兎はそれだけで激しく喘ぐように呼吸を乱してしまう。
おすすめの関連本・電子書籍
- プラチナ文庫
- 書籍詳細