彼につく嘘
書籍紹介
誰でも、たった一人の人の特別になりたいのだ
急成長しているアパレルメーカーの社長、天堂の秘書になって4年。清瀬は天堂への想いを隠し続けてきた。天堂は、一代で会社を築き大きくした、若きやり手社長だ。そして男女問わず遊びが派手で、なかなか本気の恋はしない。清瀬のことは和風な美人と評価しながら、色気がなく観賞用だと一蹴する。だから、けして叶うことのないこの想いを嘘で隠してきた。そんななか、二人の間に起こった一夜の出来事が、清瀬を苦しめることに…。
立ち読み
「痛…っ」
あり得ないと思うことをされて、幸せだろう?
それ以上を求めるのは贅沢だ。お前にそんな価値はない。
容姿も、才能も、彼を捕らえることはできなかった。そんなもの関係ないと思わせることもできなかった。
「ひ…っ、動かないで…ぇ…」
だから仕方ない。
彼に弄ばれても。一時の相手にされても。
使い古されたシーツの上で、服も脱がずに刺し貫かれ、睦言の一つなくても。
偽りでもいいから『好き』という言葉を望むなんて、身のほど知らずだ。
「清瀬…」
名前を呼ばれるだけでいいじゃないか。
彼が自分の身体に欲望を感じてくれただけでもいいじゃないか。
「いや…っ、あ…っ。痛…」
腰を揺らし、痛みと快感の渦に沈みながら、必死だった。
ただ一つのことだけを忘れないように。
あり得ないと思うことをされて、幸せだろう?
それ以上を求めるのは贅沢だ。お前にそんな価値はない。
容姿も、才能も、彼を捕らえることはできなかった。そんなもの関係ないと思わせることもできなかった。
「ひ…っ、動かないで…ぇ…」
だから仕方ない。
彼に弄ばれても。一時の相手にされても。
使い古されたシーツの上で、服も脱がずに刺し貫かれ、睦言の一つなくても。
偽りでもいいから『好き』という言葉を望むなんて、身のほど知らずだ。
「清瀬…」
名前を呼ばれるだけでいいじゃないか。
彼が自分の身体に欲望を感じてくれただけでもいいじゃないか。
「いや…っ、あ…っ。痛…」
腰を揺らし、痛みと快感の渦に沈みながら、必死だった。
ただ一つのことだけを忘れないように。
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