甘い吐息の裏切り
書籍紹介
もう駄目なのかな、俺達…
伊織との蜜月を過ごす日向だが、伊織の従弟・一加と許嫁の女性が現れ、二人の甘い日常が壊されていく。すれ違いの日々に、破局を感じる日向は…?
立ち読み
「今更隠さなくたっていいよ。もう全部知ってるんだから。ああ、それとも彼女の前だから黙っていたいのか。そうだよな、結婚するんだもんな。こんなとこで揉めてたら、いろいろ疑われて大変だよな」
もう、自分でも何を喋っているのかわからなくなっていた。
「お似合いだよ、あんたと彼女。俺なんか到底かなわない。彼女となら、きっと誰もが祝福してくれる」
自虐的な台詞が、日向の唇からぽろぽろと零れ落ちていく。
「日向。それはお前の………」
「もう、何も聞きたくない。どうせ、俺のこと捨てるくせに。俺のことなんか、本当はどうだっていいくせに」
伊織が何か言い掛けるのを、日向は口早に遮った。
気持ちがすごく昂ぶっていた。
何かに急き立てられるように、日向は次の言葉を紡ぎだす。
「あんたがいなくなったって、俺は一人でちゃんとやっていける。俺は、一人になったって、全然平気………」
「いい加減にしろっ」
もう、自分でも何を喋っているのかわからなくなっていた。
「お似合いだよ、あんたと彼女。俺なんか到底かなわない。彼女となら、きっと誰もが祝福してくれる」
自虐的な台詞が、日向の唇からぽろぽろと零れ落ちていく。
「日向。それはお前の………」
「もう、何も聞きたくない。どうせ、俺のこと捨てるくせに。俺のことなんか、本当はどうだっていいくせに」
伊織が何か言い掛けるのを、日向は口早に遮った。
気持ちがすごく昂ぶっていた。
何かに急き立てられるように、日向は次の言葉を紡ぎだす。
「あんたがいなくなったって、俺は一人でちゃんとやっていける。俺は、一人になったって、全然平気………」
「いい加減にしろっ」
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