~学園エンペラー~
愛してみやがれ!!

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本価格:607(税込)

  • 本販売日:
    2005/05/10
    電子書籍販売日:
    2008/02/08
    ISBN:
    978-4-8296-2282-7
書籍紹介

お前なんか×××ちょん切られて、地獄に落ちろ!

「愛人になれ」だぁ!? 帝王に口説かれた絶世の美少年・馨は、大激怒で決闘を挑み勝利した。が、濃厚なキスをされ腰砕けに! 不遜な帝王に反発する馨だったが、「そんな目をしても、ここは正直だぞ」甘い愛撫に喘いでしまう。おまけに、自分の重大な秘密を知れば、帝王も口説いてくることはないだろうと思ったら、胸が痛くなってしまい……馨はもうパニック状態!! そこに、大財閥の御曹司である帝王を狙う、秘密結社の陰謀が忍び寄り!? 超ゴーマンvs超じゃじゃ馬のラブバトル勃発ハート
立ち読み
「あ……」
  わななく濡れた唇。そっと舌先で舐められ、歯を立てられて、背筋を駆け上ったのは紛れもない快感。今度は認めざるをえなくて、馨はギュッと目をつぶる。
  与えられた息継ぎもそこそこに、角度を変えて今度はより深くむさぼるように。唇はすっぽり男の唇に覆われて、身体は男の腕の中で身動き一つとれないほどきつく抱きしめられている。背中をゆっくりとはい上がる大きな手の感触に、泣きたいような気分になる。
「ふ……んぁ……」
  逃げられないと感じて、わき上がってきた感情に馨は混乱する。唇が塞がれて息ができないのに、それは胸いっぱいに満ちてくる……怖いという気持ち。
  最後の力を振り絞って、胸に両手を当てて突っ張ろうとしたが、強く絡め取った舌を吸われて、かくんと膝の力が抜ける。
  キス一つぐらいで……相手が男というのが最低だが、こんなことはなんでもないはずだ。それこそ、でかい犬に舐められたぐらいの……それなのに。
「……や……っ」
  息継ぎの合間、漏れる自分の甘ったるい鼻に抜けるような声を、どこか遠くで聞く。ぴちゃりと濡れた唇を舐められ、下唇に歯を立てられて、ざわざわと駆け上がるのは、自分がどうなってしまうのかわからない……そんな甘美な不安。
  どうして、こいつが怖い?  抱きしめられて口づけられて好き勝手にされて……だけど普通の状態だったらぶん殴って終わりのはずだ。怖いなんて……こんな胸がざわついて、なにかに急かされているようで、しかし、それがなんなのかわからない。心臓が甘く、痛い。
  こんな……こんな気持ち知らない!  こんな自分も!
「あ…っ……」
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