甫
2019/02/18
月曜の朝は、いつも気が重い。
だが、不調を抱えて週末を過ごした人たちが、待ちかねた顔でリハビリルームの前に待機しているのを見ると、たちまち気合いが入る。
人の気持ちというのは、不思議なものだな。
皆もそうらしく、カンファレンスのときの物憂げな表情が、リハビリルームに着くと拭ったように消え去る。
それを見るたび、いいスタッフを持った、と実感する。
帰宅してそんな話をしたら、九条が「チームプレーのよさはそういうところでしょうね」と笑っていた。そういえば、九条は花屋の仕事の何もかもをひとりでやっているから、気持ちのコントロールも俺などよりずっと難しいだろう。
いつもにこやかに仕事ができるというのは、もはや九条の才能のひとつだな。