九条
2018/08/17
お盆はやはり医局で夏休みをとる方が多いそうで、大野木先生は毎日、お疲れの顔でご帰宅です。
忙しい一週間、お疲れ様でしたとお迎えしたら、「ひとりで店を切り盛りしているお前にこそ、お疲れ様を言わねばならんのに、先に言われてしまった」と笑顔を見せてくださいました。
その笑顔が、一週間分の何よりのご褒美ですよ。
今週はお稽古が休みで、恒例の外食デーがなかったので、夕食はお寿司にしました。
といっても豪華なにぎり寿司ではなく、精進のちらし寿司です。
昔、母が作ってくれたものがとても美味しかった記憶があったので、作り方を電話で聞いたところ、非常にメジャーな市販の「寿司飯のもと」を使えと指示されて、思いきり脱力しました。
いや、それでも母の味であることに変わりはないのですが……こう……情緒的に……こう……。
ですが、半信半疑で買い求めて作ったところ、寸分違わぬ母のちらし寿司ができて、それはそれで嬉しかったです。
先生も、「とても旨い」と言ってくださいましたし。再現が容易い思い出の味というのも、悪くはないですね。